やたら物理的に強い23歳女子と暗い過去持ちの37歳軍人(+人間性を疑うレベルで空気読めないIT系男子)のラブコメ。

この作品は「中将閣下の侍衛」をシナリオ化したものです。
https://maho.jp/works/15591074771453163873

物語全体のあらすじ


 宇宙のどこかにある太陽系と似た惑星系。二つの大国の代理戦争の舞台となり、テロや紛争に明け暮れる二重惑星・双子星に、胡杏華は住んでいる。彼女はかつて紛争に巻き込まれた幼い自分を救ってくれた兵士に憧れ、軍人になった。しかし、女子である杏華は、士官学校を卒業して少尉になってもなかなか戦闘を伴う仕事に就けなかった。


 自分の現状にいらだっていた杏華。しかしある日、士官学校時代の恩師の推薦により、今をときめく軍の権力者・杜雪厳中将の護衛官に任命される。彼を狙う敵国の暗殺者が入国したという情報が入ったので、護衛を強化するらしい。

 共に中将を護衛をすることになった情報士官・孫鳳楊少尉は、有能らしいがマイペースな印象の男。鳳楊の想像を絶する空気の読めなさに悩まされながら、杏華は任務達成のために力を尽くす。しかし、なかなかうまくいかない。


 中将は、暴動の鎮圧命令や尋問の指示など、さらりと非人道的なことをする。杏華はその冷酷さに隠された中将の優しさや弱さに惹かれていく。しかし、杏華は中将の抱える問題には踏み込めない。大切な人を戦争で失った経験がない杏華には、家族を敵国の攻撃で失った中将の気持ちに寄り添うことはできない。


 護衛が始まって約一週間後、杏華と鳳楊は、中将の暗殺計画を阻止した。しかし、中将の暗殺計画は囮の作戦で、敵の真の目的は中将の息子の誘拐だった。

 自分は息子を見捨てることになるかもしれないと苦しい心境を吐露する中将に、杏華は必ず中将の息子を護ってみせると誓う。


中将「私は今回もまた、息子の命ではなく、大義を選ぶ。その結果息子が死んだとしても、父親の資格を失ったとしても、私は国のための選択をしなければならない。それが私が今まで流してきた血に対する責任というものだ。だが、肝心なところで私は割り切れない。自分は本当は間違っているのではないのかと、いつも考える」


杏華「私は、失う側の人間でも決断する側の人間でもなかったので、中将のつらさはわかりません。私はまだ、自分のせいで誰かを死なせてしまったことも、何もできずに悪い結末を迎えたこともありませんから。でも今回は、私が、中将の選択を間違いにさせません。絶対にご子息をお護りします。だから中将は、ご安心して命じてください。誘拐犯の制圧を」


 そして、杏華は鳳楊とともに中将の息子を助け出す。

 杏華は中将の心に届く言葉を言えなかった。しかし、行動で彼の心の重荷を少しだけ軽くしたのである。




この作品は「中将閣下の侍衛」をシナリオ化したものです。

https://maho.jp/works/15591074771453163873