神が愛した娘〜四神は少女を寵愛する〜

作者妃沙

突然、神託が降りたといわれ、連れ回された少女は、いく先々で新たな絆を結んでいく。けれど、それは全て偽りのものだったと彼女は知らないでいた――「私がしてきた事は、全部無駄、だったんだね」


『中つ国』のとある村に住んでいる少女――珠璃はある日突然、神託が降ったためついてこいといわれ、半ば強制的に連れて行かれた。


珠璃はなにもわからぬまま、ほとんど説明もされず着の身着のままに城から、『中つ国』から追い出されてしまう。


訳がわからなかったが、それでもいわれてことをしなければという使命感に駆られ、珠璃は一人歩き出す。



途中、珍しい小鳥と知り合い、共に行動することになりながら、珠璃は神官に言われた【四神】との紋章を受けとらなければならないと小鳥に相談する。

小鳥の助言を受けながら、彼女は神託を遂行していこうと懸命に奔走する。



しかし、当たり前ながら【四神】は一枚岩ではなかった。



「あなたにも事情というものがあるのだろうが、協力はできかねるのだ。すまない」――青龍


「なぜ俺がお前らに付き合わなければならない?」――朱雀


「人間ってのはどこまでいっても傲慢だよね。これが、僕の答え。わかった?」――白虎


「去れ。それ以外に言うことなどなにもない」――玄武




 拒絶され、それでも自分の役目だからと追いすがり、惨めにもに希う。





珠璃の行き着く先は、偽りの幸せか、現実の絶望か。





神々×訳あり少女





「……私のことを信用しなくてもいいの。でも、せっかくの仲間が諍いを起こしているのを目の前ではみていられない。だから私は、【私】の幸せを擲って、私が信ずる神のためにこの身を捧げる」