異界へ落ちた少女と、そこで出会った少年が紡ぐ、異世界召喚ファンタジー、始動。
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※この作品は『世界の旅人』をシナリオ化したものです。
https://maho.jp/works/15591074771453398875
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物語全体のあらすじ
周囲と折り合いの悪い女子高生・池 咲枝は、唯一の味方の兄も亡くし、なんとなく張り合いのない日々を過ごしていた。ある日、下校中呆然と降りていた階段から落ち、車が横切ろうとする道路に飛び出してしまうが、落ちた先は【聖気】や【魔気】、空飛ぶ【飛空艇】の存在する、見たことも無い別世界。地上を魔気で汚染され、空艇都市で生活することを余儀なくされた、金糸雀帝国と竜蹄王国の二つの国が対立する星【輝華】だった。
そこで出会った金糸雀の皇子・沐漣に拾われた咲枝は、彼の姉姫・紅に、聖気がないことから異世界人と推定される。帰る方法を探す中で三人は、貴族令嬢・棘縉、自称手紙屋・弦、先視のできる少女・讖箴を仲間に加える。また、旅の中で咲枝は、沐漣にも聖気がないこと、そのせいで冷遇されていることを知る。二人は歌を教え合うなどして、次第に心の距離を縮めていく。
そんな中、敵国竜蹄の将軍・緑鱗の顔の造りが、咲枝の兄とそっくりだということが判明。緑鱗の正体を巡って喧嘩をする咲枝と沐漣。その隙をつき、竜蹄の魔女が咲枝を現代日本に送り返してしまい、二人は喧嘩別れに。
現代日本に戻ったことで、咲枝は自分が召喚魔法の座標軸にたまたま居合わせたから召喚されてしまったこと、その際、自分の影を魔女に奪われていることを知る。誰でも良かった、けれども運命は自分を選んだ。そう思った咲枝は、自分の影を取り戻すためにも、再び輝華へ戻ることに。
戻った咲枝を待っていたのは、紅の死と、金糸雀皇帝・詠花の崩御。そこで緑鱗と対峙するが、彼は魔気発生の原因である【鬼】に乗っ取られた憑代だった。聖気を持たない空っぽの器である沐漣に乗り移る鬼。襲いくる沐漣に対抗するために、鬼の対の存在である聖気の源【誰】が、讖箴を通して力を発揮することで、咲枝たちはこれに勝利し、咲枝も影を取り戻す。
決戦後、到来する新たな時代について沐漣と語っていると、咲枝の身体が光りながら消え始める。消えゆく咲枝に、沐漣は歌を希う。以前、沐漣に覚えると約束した金糸雀の歌を歌いながら、咲枝は元の世界へ。咲枝の姿が完全に消えると、頽れた沐漣の身体に、咲枝にたまっていた聖気が移っていった。
数十年後、とある舞台の上では、プロの歌手になった咲枝の姿があった。彼女が歌うその曲の題名は『世界の旅人』。沐漣に覚えると約束し、別れの際にも歌った、金糸雀の国歌だった。
※この作品は『世界の旅人』をシナリオ化したものです。