物語のあらすじ


 宇宙大好き少年の霜月一は懸賞で出したハガキが300年後の世界でハッカーの悪戯によりあたる。高度に科学が発達した世界、アンドロイドは理論を駆使して過去の霜月を迎えに行き月へと連れ去るが、そこは2億年前の月世界だった。


 愕然とする中、女の子を見かける。それはデーヴァ族という人間に似た女性で、動物の精気を吸って生きているという。デーヴァ・ルアと名乗ったその子には妹のカアマ、姉のナルシが居り、共にこの月の宮殿を管理しているという事、しかし3姉妹が仲がいい訳ではなく、いづれ一人がこの支配者になるという事、等を教えてくれる。またデーヴァは精気を吸う以外にそれぞれ特異な力があるという。


 ルアの元に身を寄せる霜月。そんな彼は度々ルアの妹カアマの嫌がらせを受ける。

どうにかして元の地球に帰りたい霜月はアンドロイドとルアの協力を得ようとするが、妹のカアマはそんな霜月を利用し恐竜の居る地球への移住を考える。


 月に一度の架橋の日(地球で言う新月にあたる)、月と地球に光の橋が掛かる。太陽と地球、月が一直線になり地球と月の距離が最短になると、月に生える植物の胞子の気が地球へと繋がるのだ。この橋を利用して彼女達は地球へと赴き、恐竜から精気を吸い取る。普段は気性の激しい恐竜も、この月の影になる時だけは静かになる。


 カアマの侍女がまだ居ない筈の猿の軍団に連れ去られるという事件が起こる。霜月はアンドロイドと救出に協力するが、逆に霜月がカアマに捉えられてしまう。カアマは霜月の身体を使って恐竜を支配し地球に移住を考えていた。ルアの侍女はナルシに相談するが愚かな妹達と一笑に付される。情が移っているルアはアンドロイドとカアマの所へ乗り込む。


 カアマは自身の身体が弱い事、月に一度じゃなく常に精気を吸っていないと身体が持たない事など等を霜月に話し、地球に住む協力をしてくれとお願いする。元の地球に戻りたい霜月だが、そんなカアマに同情心の霜月は悩むが、その時ルアが乗り込んで来て、カアマとルアの激しい戦闘にと発展する。

 敗れそうになるカアマは能力で覚醒させた猿の群団を操り怯んだルアに、翼竜を差し向けてあわや敗れそうになるルアだが、アンドロイドが危機一髪でかわしてくれるも、故障を抱えたアンドロイドにそれ以上は望めなかった。再度翼竜の攻撃、だがそこへ現れたのが、ハッカーのアン・ミトニックとその守衛アンドロイドだった。