揺り篭の中で愛を誓う

作者


  明治時代、一介の童商人でありながら一代で財を築き、天皇からもその功績を称賛され勲章を授与された名誉を歴史を持つ道三寺《どうさんじ》。その栄華は衰えることなく現在も華々しくかつ屈強にその名を世間に轟かせている。

 そんな道三寺の数多くある内の末端の分家、楠木家の末娘、楠木菊《くすのきく》は、…