しばらく大学の先輩の部屋にお世話になります。お金が貯まったらすぐにでも出ていきます。迷惑はかけません。
あの日の夜、
ボストンバッグにパンパンに詰め込んだのは、
最低限の生活必需品と
夢と希望と理想から
現実を引いて残った
かすかな期待。
「面倒ならここにいなよ」
朝ご飯がシリアルとバナナでも
洗濯物が干しっ放しでも
すっぴんで寝癖のついた頭でコンビニへ行っても
その人は文句ひとつ言わない。
『 虚しくて、
愛おしい 』
2021.4.1〜2021.0621