町外れに住むシャルネは廃されたエラゥル王国で唯一生き残った王女さま。形見の首飾りを大切にしながら、親代わりのローランとともに出自を隠して細々と暮らしている。ある夜のこと、いつものように酒場の女将に乞われ、唄い手に変身したシャルネは美しい青紫の瞳の男と出逢って―――
秘宝の鍵を胸に抱く
廃国の王女は
隠遁する小さな町で
唄を歌い
紫青の瞳と香りをもつ
美しい男と出逢う