新米文官・獅狛は、皇帝の言行を記録する役職「起居注」として働いていた。
ある夜、美貌の幽霊(男)に憑りつかれてしまい、生前の記憶を取り戻す手伝いをすることになる。
時を同じくして、獅狛は最近の皇帝の発言に、矛盾や記憶違いが増えていることに気付いてしまう。それは単なる物忘れの度合いを超え、あたかも「人が入れ替わった」かのようだった――。
ひょんなことから、皇帝の側仕えに任命され、戸惑う獅狛と幽霊。
皇帝は、暗殺により本当に皇帝が入れ替わっていること。そして殺されたのは双子の兄だと告げ、犯人捜しに協力するよう命じる。
暗殺者を追うにつれ、明らかになる幽霊の正体。
全ての事態は幽霊の死から始まっていた――。
国を良くしようとして暗殺され、幽霊となった元宰相。
その無念を晴らそうと皇帝を葬った、現宰相。
皇帝であった兄を殺され、復讐に燃える現皇帝。
皇帝達の記録から、全ての想いを読み解く主人公。
新米文官と才色兼備(?)幽霊が紐解く、想い巡る中華王宮ブロマンス。
幽霊が記憶を取り戻す時、過去から現在まで続く陰謀が明らかになる。