大正妖精綺譚(たいしょうフェアリーテヰル)

作者大河内 りさ

帝都に名を馳せる義賊・金色堂一家の女掏摸・小姫は、西洋骨董店で妖精が封じられた魔導書の封印を解いてしまう。
骨董店のオーナーで民俗学者のイギリス人・ルイスに、妖精を封印しなおすよう言われ、四つの出目に従者を定めるとそれぞれ火風水土の魔法が使えるようになる魔導具・ラプラスの賽子を授った小姫。
一家の…

【ストーリー概要および物語の設定】


帝都に名を馳せる義賊・金色堂一家の女掏摸・小姫は、骨董店で妖精が封じられた魔導書の封印を解いてしまう。

骨董店のオーナーで民俗学者のイギリス人・ルイスに、妖精を封印しなおすよう言われ、四つの出目に従者を定めると、それぞれ火風水土の魔法が使えるようになる魔導具の賽子を授る。

兄貴分の環、財閥御曹司の晋一郎、人気女形の朔耶、車夫の武を従者にし、小姫は妖精達を追うことに。

家業の傍ら妖精を封印していくうちに見えてくる、彼らの価値観や葛藤。そして生まれる絆、深まる想い。

晋一郎から告白され、立場や身分の違いに悩む小姫に、金色堂の親分・是松は覚悟があるのなら一家を抜けても構わないと言うが、環は強く反発し、自分と夫婦になろうと言う。

封印する妖精も最後になった時、警察の大検挙が行われた。是松の元に駆けつけると、妖精が是松に取り憑き、逃亡のため大規模な火災を引き起こした。

妖精の暴走を止め封印するが、是松は警察に捕まってしまう。

環は金色堂を立て直すために一家に残り、小姫は晋一郎とともに生きることを決めた。

後に財閥を継いだ晋一郎の支援により、金色堂は便利屋に姿を変え、今も弱き人々を助けている──