【書籍化決定】龍の贄嫁〜虐げられた少女は運命の番として愛される〜

作者碧水雪乃

神世と呼ばれる特区に、十二の神々とその眷属が暮らす現代日本。
特別な異能と美貌を持ち崇められる神々は、穢れの多い現世で堕ち神とならないよう、ひとりの〝巫女〟を選ぶ。
巫女は末永く神に仕え、神の絶大なる庇護のもとで過ごすことになる。
もしも巫女が神の〝番〟であったならば、極上の溺愛に包まれ、誰よりも…

「無能な名無し」と呼ばれ虐げられて育った鈴(すず)は、異母妹の使用人として巫女見習いが集う女学院に通っていた。

しかし巫女選定の儀で、冷酷無慈悲な氷の貴公子と名高い龍神・竜胆(りんどう)に選ばれたのは、巫女見習いでもない鈴で……?


「ああ、やっと見つけた。〈青龍の巫女〉……いや、俺の唯一の〝つがい〟」

「…………っ」

「今日から君は俺のものだ。これから先、俺から片時も離れることは許さない。いいな?」

「そ、その……、なにかの間違い、です。私は、巫女見習いでは……っ」

「俺にとって、君が君でありさえすればいい」


 竜胆は少女の意識を絡め取るように、青い瞳で見つめる。

 そして、そうするのが当然のように唇を奪った。


「嫌だと言うのなら、今すぐ君をさらって閉じ込める。神の独占欲を甘く見ないことだ」


これは不遇な人生を歩む少女が現代で神の番様(つがいさま)に選ばれ、奪われていた大切なものを取り戻し、たくさんの幸せを掴む和風シンデレラストーリー。


■2023.08.23 編集部のおすすめ作品として掲載されました

■おかげさまで書籍化が決定いたしました!ありがとうございます!