「僕は一度もあなたを姉と思ったことはない」
ユークレイス公爵家の養女ベアトリーチェは、第三王子と政略結婚をする日の朝、絶世の黒髪美青年と名高い義弟のエリュシオンに壁際へ追い詰められていた。彼は背筋が凍るほどの甘い笑みを浮かべながら、ベアトリーチェの手を取り薬指に口づける。そして次の瞬間、
「さよう…
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▶ストーリー概要および物語の設定
「僕は一度もあなたを姉と思ったことはない」
ユークレイス公爵家の養女ベアトリーチェは、第三王子と政略結婚をする日の朝、挨拶に来た絶世の黒髪美青年・義弟のエリュシオンから薬指に口づけられる。その、次の瞬間。
「っあああ、もう! また死んだの!? あの極悪義弟め!」
ベアトリーチェは勢いよくベッドから起き上がる。21歳の結婚式の日に初めて義弟に殺されてから、17歳の春に人生が巻き戻ること13回目。さすがに堪忍袋の緒が切れた彼女は、その衝撃で日本人だった前世を思い出していた。
「今回はもう絶対に許さないんだからっ!ビックリするような悪女になって、あなたの人生をめちゃくちゃにしてやる!」
幼い頃に生家から捨てられたトラウマから公爵令嬢として従順に生きてきた彼女は、前世の記憶でトラウマを克服。魔力チートで眉目秀麗な極悪義弟へ復讐するため、立派な悪女になって彼がもたらす死から逃げきってみせると決意する。
一方、幼い頃から一途に彼女に恋い焦がれ続けてきたエリュシオンは悪女とはずれまくった行動を取る姉に、重たすぎる溺愛が止まらなくなっていた。そんな義弟による甘々な溺愛モードは、毎日加速していくばかりで…!?