消えたい神様と三百年の眠りから覚めた生贄

作者月ヶ瀬 杏

二神山の土地神・烏月の従者である泰吉と風夜は、山奥の洞窟で、花嫁衣装を着て眠る少女を見つける。由椰と名乗る少女は、三百年前の旱魃のときに土地の神様への生贄として捧げられた生贄だった。烏月の妹・伊世の加護を受けていた由椰は、三百年間、姿を変えずに眠り続けていたのだ。
烏月は目覚めた由椰の魂を清めて人…




「お前は、死にたいのか?」




金色の瞳をした美しい神様は、


少女に問うた。