西園寺健吾 三十歳 西園寺組若頭
健吾は舎弟 安達裕也にある女について調べるように命じた。
その女は夕凪由梨 東條ホールディングス勤務の女だ。
そして東條ホールディングス社長 東條優馬の婚約者だった。
健吾はどうしても由梨を自分の物にしたかった。
健吾は極道には珍しく、本気以外の女は抱かない。
つまり由梨に惚れたのだ。
由梨は五年前健吾を助けた。健吾にとって命の恩人だった。
夕凪由梨 四十二歳 東條ホールディングス勤務
東條ホールディングスに勤務しており、社長優馬の婚約者だ。
しかし、契約上の婚約者であり、由梨には莫大な借金があった。
父親の会社が倒産して、由梨が借金を返しているのだ。
東條ホールディングスを辞めるわけにいかない。
そこに目を付けた優馬の父親は、女癖が悪い優馬の婚約者をしてくれる代わりに
東條ホールディングスでの永年勤務を約束した。
しかし、由梨には誰にもいえない秘密があった。