男爵令嬢のポーレットは幼少期から声が出せない。
可愛がってくれない父と継母、妹にのけ者にされつつ、なんとか生きている。
十九歳になった時、助けてくれた行きずりの海兵に初めて恋をするが、路地で刺されて命を落とす。
しかし、死を境にポーレットにかけられていた魔法が発動した。
声が出せなかったのは、母が迫りくる運命を回避するためにポーレットに魔法をかけたためだった。
運命の日から二週間、時を遡ると同時に声を取り戻したポーレットは、思い人ランベールに想いを告げようとするが、
ランベールは近づいたかと思うと遠ざかり、つかみどころがない。
苦戦しつつポーレットは奮闘する。