フララス王国のドナドーニ侯爵家には
兄のクラウディオ、妹のヴェルディアナという双子がいた。
双子は嵐の海で難破し、流されてしまう。
互いが死んだと信じ、失意に沈んでいた二人はイイリア公国にて再会を果たす。
ただし、少々ややこしい形で。
これは二組の男女の四重奏。
♡ヴェルディアナ――内気な双子の妹。
「私は兄様とご一緒できるのでしたら、どこでもよいのです」
♣クラウディオ――威勢のいい双子の兄。
「大丈夫だ、お前が嫌がることからは僕が護るから」
◇ニコレッタ――泣き暮らしている美貌の女伯爵。
「わたくしはたくさん泣いて過ごしていたから、
今度はあなたの涙を受け止めるわ」
♠エルヴィーノ――朗らかなイイリア大公。
「お前を客人として迎えようと思っていたのだが、気が変わった。
私に仕えないか?」
※シェイクスピアの「十二夜」のオマージュ(?)作品です。
実際の「十二夜」はこんな話ではありませんのでご注意ください。
※シェイクスピアの「十二夜」は原文で、
Twelfth Night(十二番目の夜という意味)です。