『図書室の怪談』の事件から十数年、美弥たちは探偵事務所に勤めていた。だが、来る依頼はインチキ霊能者と化した仲間からのものばかり―

 あの小学校のときの事件から十数年、美弥(みや)たちは『近衛(このえ)探偵事務所』を設立したが、なかなか軌道には乗らなかった。



 来る依頼は、インチキ霊能者と化した瀬崎浩太(せざき こうた)からの事前調査ばかり。


 ようやく来たまともな依頼人前田は、彼らを見て疑問に思う。


 これだけの面子が揃っていながら、何故、依頼が来ないのか?


 実質、大輔が仕切っているのに、何故、事務所の所長が美弥なのか?


 そして、何故、叶一(きょういち)は―


 高校時代の事件と、現在の事件が交錯する。


 (完結)