作品コメント
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- 弥生
日常的な風景
適齢期、という、もはや一般化それつつある結婚観。
それに焦り始める(と言うか焦っているような?)ヒロインが印象的です。
日常と言う名前の時間に埋もれてしまう毎日。
その中で見つけられた、小さいけれど、確かにそこにある、『好き』という気持ち。
パッと華やかに散って、燃え尽きてしまう花火より、見た目は派手ではないですが、じんわりと静かに、それでいて熱い線香花火のような恋人たち……
いいですねぇ。
素敵でした(笑) - 最中
大人っていってもね、ちゃんとね
あどけなさ、さわやかさ、さりげなさ、甘いのとそして、ほろ苦い大人の味……まむさんはほんとにほんとに短編がお上手だー! 勝手に短編クイーンと呼ばせて頂いております(笑)
かっこいい王子さまやドラマチックはありません。そういうのじゃなくて、ただなんとなく、なんとなく、やっぱりなんとなく、毎日は過ぎていく。仲直りしたってまた喧嘩するだろうし、一旦は安心したってまた不安や不審や、不満にだって思うかもしれない。でもまた仲直りするだろうし、また安心させてくれるんだろうなあと、思います。
くっついちゃった線香花火はすーぐにぽとりしちゃうけれど、二人はずっとくっついちゃっててくださいね。お願いしまーす(だれにだ)
いやあしかし正志さんはかっこいいですね^^ 告白のシーンも、仲直りのシーンも、なんだか地味でさりげないのに、何故かどうしようもなく掴まれちゃう。ずるーい^^(笑)
》「俺がもらってやるから、心配すんな」
ずるーい^^(笑)
男と女のことで、境界線だと思っていたものを愛しく思え始めてきたら、それはもしかしたらこの上なく素敵なことかもしれませんね。 - ゆず
リアルに共感できる!!
三十路を前に結婚に焦る女性。
きっと共感できる女性は沢山いるのではないかと思います。
現に、私のまわりでも同じような話題を何度聞いたか分かりません。
煮え切らない男…
だけど、このお話の正志はそんな男性ではなくて、寡黙で実直で本当に素敵!
毎回思うのですが…作者さまのリアルな描写には胸を打たれます。
リアル…だけど、きゅんっとさせてくれるんです。
今回は正志の不器用な優しさに男らしさを感じてどきどきしました♪
華やかな打ち上げ花火より…線香花火。
大事なことを気付かせてくれるフレーズがいっぱい散りばめられていて…
いつもながら大切なもの…暖かいものがぎゅっとつまった作品。
一言一句もらさずしっかりと読んでもらいたいなぁと思います。
穏やかな愛が続いていくことを想像させてくれる…そんな余韻に浸れるお話でとっても素敵でした!
おすすめです!! - 三兎つむぎ
線香花火
今の季節に似合う作品。
大人な作品としか言えません。
あたしはまだそんなに恋愛をしているわけではないのですが
この作品は甘酸っぱい感じはなくとも結婚に焦る由梨の気持ちに親近感を沸かせてくれます。
28歳ともなれば
確かに焦りがでると
思います。
でもそれとは逆に
借金を抱えたまま親に挨拶をしたくないと言う正志の気持ちあたしは
胸にジーンときました。
結婚は決して甘い考えではしたくないと思いました。素敵な作品をありがとうございました。
一つ一つの台詞に思いが込められててよかったです。 - NAO
あなたと小さな幸せを
結婚適齢期のカップルの永すぎる春への小さな不安から始まる、大人で優しいラブストーリー。
自らプロポーズをした主人公に、一年待って欲しいと言った彼。
一度は待てないとはねつけたけれど、彼の大切さと、一年の理由を知り、結果的に二人は、更に強い絆で結ばれることになりました。
物語全体を通して流れる切なさはどこから来るのだろうと考えていました。
卵焼きの味付け一つとっても、花火一つとっても、会話一つとっても、全てが切ない。
ラストでそれは、何気ない日常の中にある愛しさから伝わる感情だと気づかされました。
わかりにくい、でも、確かにここにある想いこそ、心をこれでもかと揺さぶるのです。
もんくなし、素敵な作品でした。 - 月森ゆら
見たいのは、手元できらめく線香花火。
『見たいのは、高く高く上がる打ち上げ花火じゃなくて、手元できらめく線香花火』
作中で一番印象に残ったセリフです。
30歳(実際には29歳)を目前にした主人公の焦りや不安がリアルに伝わり、非常に共感出来ました。
確かにこの年頃って複雑なんですよね。
『まだ30歳』『もう30歳』そうした価値観を抜きにしても『結婚』という2文字を前にすると思う事は多々あるかと思われます。
この物語の主人公はその複雑な年頃をもって焦り、交際中の彼と一悶着。
けれどそこで思い出す事、そして改めて感じる大切なものに気付きます。
暖かくて、さりげなく深いお話でした。
大人のリアルという感じで思わず唸りました(笑)
物凄く個人的な印象だけど、この題材で『線香花火』を持ってくるところも意外性を感じました。
素敵な作品、ありがとうございました☆ - ひな
小さくも大切なもの
主人公は30手前。
女なら「結婚」の二文字が浮かぶ年頃。
それを意識しつつ、付き合って3年目の彼氏。
思い切って自分からプロポーズしたものの「あと1年待って」
そんな言葉に主人公の心は揺らいで・・・・。
本当にリアルな主人公の心が読み取れます。
彼との生活は線香花火のようなささやかなもの。
それでも見たいのはホテルから見える打ち上げ花火じゃなくて・・・。
静かに流れるようなお話。
ドキドキとかラブラブはありませんがしっとりとした大人のお話です。 - 麻井深雪
何気ない日常を大切にしようと思える
胸キュン恋愛小説ではありません。
まるで純文学。
丁寧な描写から伝わるアパートでの生活での匂い。
付き合いの長い二人から伝わる生活感は胸キュンからは少し遠いかもしれません。
けれども、とてもリアル。
じんわりと伝わる由梨の結婚に焦る嫌な感情。
彼の返答に納得できない苛立ち。
そして合コンに参加するときのどこか惨めな気持ち。
例を挙げたらキリがありません。
そのどれもがとにかくリアルで、大人の女性ならば誰もが共感できるのではないでしょうか。
そんな嫌な流れの中で回想される正志との出会いの描写がとても優しくて、線香花火の描写と相まって温かくて…。
展開の持って行き方もすごく上手いです。
その後のアパートでのやり取りも、正志がドラマのように合コン会場まで乗り込んでこなかったこともとても良かったです。
最後まで作品の雰囲気を損なわずに、どこにでもある日常を感じさせてくれる。
そしてそれこそが幸せなのだと。
レベル高いです。
文学作品をお探しの方はぜひご一読を。 - 夏伐さやか
心温まるストーリー
20代後半。女性なら結婚を焦ってしまう年齢。
でも男性はまだまだ遊んでいたい…もう少し自由でいたい時期かもしれません。
あと1年で30歳の主人公は、確かなものが欲しくて彼に結婚を迫ってしまう。
安心したい…主人公のその言葉にとても共感できました。
ラスト辺りで目頭が熱くなってしまったほど、思わず感動してしまうストーリーです。
線香花火を効果的に使っている所も作者様ならではですね。
心温まる作品をありがとうございました。 - ナカミ
本当の幸せ。
二十代後半、男の人にとってはまだまだこれから……と思う人も多いけど、女にとっては、ある意味迷いが出る時期。
結婚する事が幸せと直結するわけではないけれど、迷いますよね。
将来を一緒に過ごしたいと思ったパートナーがいれば、なおさらの事。
そんな切なくて迷う女の気持ちに、とても共感してしまいました。
そして、真面目で誠実な正志となら、平凡ではあっても、大きな幸せを築いていける……。
どんな境遇にいたとしても、結局幸せを感じるのは自分の心です。
ラストはとても温かな幸せに、読んでるこちらも包まれるという小説だと思いました。
線香花火が良い幸せのキーワードになっていて、上手くお話をまとめていると思いました。
短い小説だけれど、作者様のセンスの良さが伺える素敵な小説でした。
皆様も是非読んでみてください。 - moma
小さな幸せ・・・
『線香花火』読みました!
テンポよく描かれていて、スラスラ読んでしまいました。
主人公の年齢だと、やっぱり、先の幸せを確かなモノにしたい・・・
そう思ってしまう年齢ですよね。
でも、焦りすぎて、小さな幸せを見失ってしまったら、大きな幸せには辿りつけない。
形よりも心が大事なんですよね。
この作品から、そんな想いを感じとることが出来ました。
まむさん、素敵な作品ありがとうございました。 - 真紗美
幸せのカタチ
スラスラと読んでしまいました。
話の流れがスムーズであり、読みやすく感情移入しやすいので、主人公の気持ちになって読んでました。
28歳
あと1カ月で29歳。
彼と付き合って3年。
プロポーズの兆しなし。
答が欲しい。このまま宙ぶらりんなら、今のうちに他の幸せを見つけたい。
おっしゃる通りです。しみじみ。
こんな状態で自分からのプロポーズなんて、屈辱……でも、答が欲しい。
口に出した、主人公はエライ。
彼氏の家庭の事情はわかるけど、答えのないまま、我慢ばかりしていてもストレスは溜まる。
でも、合コンに行っても、他の男にはトキメかない。
自分の帰る場所はひとつ。
本当に好きな人。
本当に帰る場所を自分で見つけるのも大切な事。
彼の姿が見えなくなったとき、彼の愛情が見えてくると思います。
あとがきが
とてもよかったです。優しく伝わってきました。
素敵なお話をありがとうございました。 - 花村うる子
優しい
これもまた!まむさんらしい素敵な作品ですね!
暑い日の午後に食べるカスタードクリームと生クリームがたっぷり入ったシュークリームみたい!
素敵!
日常の中の小さな幸せ
その幸せを積み上げていく二人の幸福の形
柔らかくて甘いシュークリーム…
彼が煙草をベランダで吸うシーン、線香花火などの効果的な繰り返しアクセントになっていて、ストーリー全体のバランスをすごくよくしています。
だからこそ余計に
まむさんの伝えたい事が
読者にストンと落ちてくるのですね。
ごちそうさまでした!