時は戦国時代。樹齢百年を越える桜があった。
その桜を大事にしていたある小国の大名、佐野泰道(さのやすみち)。
彼には、二人の姫がいた。姉はほがらかな姫で名を梅乃、妹は儚げな姫で名を桜といった。
美しい姉妹に、ある日、縁談が来た。
相手は武田晴信、後の信玄である。
だが、梅乃には既に許嫁がいたので、妹の桜が嫁ぐことになった。
おとなしく、内気な桜は正室がいる晴信の側室として、結婚をさせられた。
(この作品は実在の人物が出てきますが、史実に基づいて、書いていません。)
※表紙などの色を変更しました。
2013.07.01