津田家から嫁いだ桜姫は武田晴信ー後の信玄に妻として扱われるようになった。 あれから十年が経ち、桜は労咳により、この世を去る。
そんな二人が残した娘の狭霧姫(さぎりひめ)は若くして亡くなった母の記憶もないまま、成長する。
そんな彼女だったが、正妻の静子の娘、梅姫が北条氏政に嫁ぐことになった。
侍女見習いとして梅姫に同行させられた狭霧姫であった。