mimiko

切ない
愛猫を亡くした私にはちょっぴりキツいお話でしたが、でもそんなことは関係ありませんよね。魅力的な宣伝に惹かれて訪れました。

一匹のきまぐれ白猫が、おバカで不器用な人間たちに、新しい第一歩を踏み出すきっかけを与えてくれるお話です。

ヒロインの近づきすぎず離れすぎない絶妙な間合いの取り方は、まさに猫の距離の測り方で、その気まぐれ行動は生態を知らなければ、ただ振り回されるだけ。

そこを主人公の男性のロマンチストな一面と穏やかな大きな懐で、あたたかく切なく読ませるテクニックは、さすがうのたろうさんだと思いました。

主人公に、この度量の大きさが無くなったら、私は羅武となって食パン食い散らすぞ、とか思いました(←意味不明)。

「地面につぶれてひなたぼっこ」をはじめとする、詩歌のような文章と、映像にしたとき、ひとこまのベストショットのような場面の切り取りかたが鮮やかでステキでした。