こんばんは初めまして、しみじみと良いお話だなぁと思いました。

何所が良かったかというと、1番に”本家”「とりかへばや」を知っている方なら当然「コレが好き!」〜…
大切な人に行き掛かり上仕方無しだったとは言え『嘘』をつかざるを得なかったやり切れない切なさ、罪悪感〜それでも相手のことを思い切れない苦しさ弱さ

そんな魂とも言える王道の部分がチャンと丁寧に押さえられて愛を注がれ、まるでレースを細やかに編むようしっとり書かれていたことに尽きます

私が最初「とりかへばや」存在を知ったのは既に故人となられた大作家の少女小説家の方の作品で1983年初版。
後のコミカライズも当然、その後〜田辺聖子版、その又?〜の、かなり原典に忠実なコミカライズ版も最初っから追っかけて全話読んでいます

そのいい加減マニア過ぎる私がキッパリ断言して言います、最高です素晴らしいです素敵です♡

作品中流れる風雅な空気感や切なさ気高さ……
ギュッと胸をつかれるやるせなさーーー…
作中の和歌の的確なチョイスもまたいいと思いました
生意気言って済みません

「とりかへばや」が本気で好きな人はきっと出てる系譜の物は多分悉く読んでいると思います
そういう人間でもコレなら納得!〜の甘やかな夢のある素晴らしい展開、優しい温かな優雅な結末ではないでしょうか

にしても平安時代後期(1180年以前に成立はほぼ確定)〜
『平家物語』の頃に最初に作者不詳で書かれた物語が昭和になって再び見直されて現代風に書き直されてそれが漫画になって〜…
更に更に発掘されて原典がわ〜っと広まって再度の大長編のコミカライズで


日下奈緒さんが新解釈で平成〜令和の時代にそった新鮮で素敵な物語にと展開し
新たに読みやすく素晴らしい物語にしたため、きらきらに登場人物を彩り色彩鮮やかに私達の元に届けてくれるーーー…
この物語系譜が丸ごと好きな人間にとってこんな幸せはありません

840年越えの恋……
幾世紀、幾代も軽々跨ぐ人々に愛される物語

美しい雅で素敵な物語を届けて下さり有難うございました