作品コメント

大人の恋愛
バドミントンのシーンや情景、感情がすごく丁寧に描かれていて読みやすかったです。
「源氏物語」がいろんなところに盛り込まれていたのもおもしろかったです。
美雪は純にとって紫の上ではなく女三宮だったことがわかり、劇的なラストでした。

読ませて頂きました。
不倫をテーマにした大作、読ませて頂きました。

不倫にも、千差万別、様々な場合があると思いますが、この作品で描かれている不倫は悲惨なものでした。

好きという気持ちに偽りはないのでしょうが、浅はかで自分勝手な二人・・・。

丁寧な描写で、まるで自分の周りで起こっている出来事のように感じました。

そして、物語ラストに書かれた１０年前・・・

余韻と虚しさが残りました。

とても為になる素晴らしい作品だと思います。

ありがとうございました。

源氏物語の引用がよかった
一気に読んでしまいました。

「私たちに未来はない」
「いつか別れなければならない」
それでも惹かれてゆく主人公の気持ちがよくわかりました。そして、相手の男性、男性の妻、娘、周りの友人たちの気持ちも非常に共感できました。

主人公のダンナさんが気づいているのかな？　気づいていて野放しにしてるのかな？　とドキドキしながら読んでました。ダンナさんの気持ちが知りたいよ～～～

きょうこ

2008年7月14日

これが真実
ここまで主人公に共感できなかった話は
初めてかもしれません。
世に数多くある「不倫」「禁断の愛」を
題材にした作品の中にはそれを美化し、
正当化したものが殆どであるのに対して、
この作品はある意味その真実を語っていると思います。

何かを得れば何かを喪わなければ
ならないというこの世の常を、
この主人公は知らずにいたのだと思いました。

私は不倫愛を否定も肯定もしませんが
実際にその経験がある方はたいていが
止むに止まれぬ事情というより
このようなエゴの表れなのだと思います。

目を逸らさずに見て頂きたい
現実がここにあるかと感じました。

かなりリアルな作品でした
禁断の愛…。それをテーマにリアルに描かれていると思います。


美雪はそれとは程遠い存在なのに、不倫にはまってしまう…。


旦那さんも、実際にはいないんじゃないかってくらい、かなりいい人。


今時珍しいくらいに、お金にも苦労のない結婚生活。


不満がないのが不満になるのかな…と思ってしまいました。


二人が不倫なだけに、笹木さんの奥さん友子さんも悪い人には見えないですね。

どちらの気持ちも分かってしまいます。


考えさせられる作品ですが、周りに知られて行く様がドキドキして面白かったです。

あぁー！って思うのですが、二人が追い詰められて行くのを楽しみました…



だから、最後旦那さんにバレて出て行かれても、夫婦はいつかは絶対顔を合わせる…

その修羅場を少し見たかったです。

ないものねだり
人生は常にないものねだりのような気がします。
人間の持っている「欲」とか「業」とか。

安定を求めて手にしてしまえば、不安定を求める。
深い大きな愛を求めてそれを手に入れてしまうと、重荷に思えてしまう。

ほどほど、と言葉では言えますが、実際にどの程度が「ほどほど」なのかは自分にもわからない。

深いテーマにチャレンジしている作品ですね。
これからの展開や結末が気になります。