淡色迷宮【完】

作者spica...

学校、部活、友情、それから…

僕は、宇宙船に乗っている。


たった1人で。


その宇宙船には片道の燃料しか積まれていないことを僕は知っている。


まるでスプートニク号のようだと思った。


ふと、地球を見てみようと思い立った僕は、窓をのぞいてみる。


すると、地球から誰かがこちらを見ているのが見えた。


僕はその人をよく知っている。


「……。」


その人は、今にも泣きそうな顔をしてこちらを見ている。


宇宙船は地球からどんどん遠ざかっていく。


小さくなっていく地球とその人を見つめていると、やがて視界が歪んでいく。






そこで目が覚める。

―――最近よく見る夢だ。