その肩を抱く慈雨の如く

原点へ向かって進む物語 『坂の上の刹那』本編より、数年時を巻き戻して描かれる物語。 『坂の～』では、詳細を語られる事の無かった人物。 しかし全ての事象の原点でもあった『久高透流』を主人公に、その人物像や『小鳥遊せつな』との出会いと恋が描かれて行きます。 今後、物語がどういう展開を見せるか。 『透流』の人生を知った上で、非常に興味深く読んで居ます。 この方の文章は、相変わらず上質で上手い。 『紙媒体で書いたらどうなるか？』 と言う作者様の実験的試みが見て取れる、大変濃密で文字数の多い文章ですが、純文学の文庫本を読んで居る様な満足感を覚えます。 更新停滞気味との事ですが、続きを楽しみにしています。