作品コメント
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- ひな
桜の香りに誘われて
まだ咲きそうにない桜の木の下。
心に傷を負った主人公の前に舞い降りたのは、真っ白な外套を羽織ったサクヤと名乗る男。
その不思議な男サクヤにゆっくりと癒されて行くのを感じて……。
とても綺麗な言葉で紡がれて行くストーリー。
浮かぶ情景もとても美しくため息が出そうなほど。
終わりはほんの少し余韻を残して静かに、それでいて爽やかに。
新たに一歩前に進める。
そんなお話です。 - 夜羽愛花
心を癒す桜の匂い
見なかったことにすれば、すべてなかったことになる――
恋に悩む中、出会った、煙草の匂いのする男の人。その人は何でもお見通しで……。
どうすればいい?
どうすれば、幸せになれますか?
恋人の浮気の現場を見てしまった主人公の揺れる心がとても切なかったです。
どこか幻想的な雰囲気のあるお話で、何よりもそこに惹かれました。
自分をずっと見守り、そっと背中を押してくれた男性。
その正体に気づいた時、切なくて優しい気持ちが胸に込み上げました。
一歩踏み出す勇気。
それを与えてくれる作品です。
是非、読んでみて下さい。
おすすめします。 - うのたろう
一本の桜に刻んだ思い出たち
個人的にかなり大好きな作風である。
物語はゆったりとした三人称で展開していく。
主人公リツは、ある寒い三月、お気にいりの桜の木のしたにいる。
彼女は傷つき、だが、どうしていいかもわからない。そんな状況。
結論がだせないまま、ただただ彼女は泣いている。
そこにふわりとあらわれたひとりの男性・サクヤ。
ふたりの出会いはたばこの甘い煙とともに……
ネタバレをさけたいのであまりくわしくは書きたくないが。
個人的には冒頭でオチがわかった。
が。
ラストにあらためて言葉にされたとき、不覚にも震えてしまった。
予想はできていたはずなのに、それをうわまわれたという感じだ。
仙人という単語のジャブもひじょうにうまい。
個人的なベストはラストでのリツのひとりごと。
純粋さに胸が痛くなってしまう。
これは、かなりオススメだ。 - 昂
サクラの薫り
月ノ灯リさんらしい、とても幻想的な
素晴らしい世界でした。
哀しい時も嬉しい時も思い出の桜の
木の下でその思いをかみしめていた
リツ。
それを木の上から眺める謎の男、サクヤ。
リツはサクヤに見守られながら、
いろんな思いを消化してきたのだ、
そして、これからも消化していくのだ
と感じました。
成長していく彼女を見守るサクヤの
切なさが胸にキました。
素晴らしい作品です。 - 亜希
繊細な恋心と拭いきれない影
この作者さまの作品のレビューは難しいです。
あてはまる言葉がすぐに浮かばないのです。
それだけ、空気、風景、世界に独自性があるのです。
よくあるラブコメとは全く違うのです。
そんなことで別れてしまうのか?と思ってしまいそうなのですが、私は純粋さゆえの結論なのだと感じました。
モノトーンではなく、色、
とても美しい、綺麗な色調が感じられる作品です。 - 夏伐さやか
幻想的
切なさの中に温かみが含まれていて、読後感は優しくなれるようなお話でした。
言葉の一つ一つに心が込められているような気がします。
雰囲気も幻想的で綺麗。
心に何かを残してくれる素敵な作品です。