作品コメント
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- ちょこれいと
誰かが誰かを大切に想っている作品
たった一人の不在に皆が囚われていた。
そんな物語でした。
たった一人の不在が多くの人に与えた影響。
大切な人を失ってから気づく後悔に囚われる冬樹。
大事な親友の忘れ形見を心配する秋生。
忘れられない想いを抱き続ける月子。
たくさんのことが絡み合って、それは解き難くて。
忘れることは罪なのかな、と深く考えさせられました。
冬樹と響平が絵画を学んでいるので、物語に時折現れる色彩がとても綺麗だな、と思いました。あと、著作名にもあるように四季を感じられる作品でした。
とても素敵な作品をありがとうございました! - 高瀬なるみ
皆が季節に囚われていた――
読めば読むほど深い話になっていき、複雑で、
目が離せないお話でした。
次はどうなるかな、真相は、などといつも気に
なっていました。
読み終わった今はまた一から読み直して、違っ
た視点でストーリーを読みたくなります。
魅力的な作品でした。
恋愛だけではなく友情や家族についてなど色ん
なテーマが話の中で出てきて、
キャラがとても濃く、それぞれの葛藤と覚悟と苦
悩とエゴが書かれていて、まるでドラマを見てい
るような気分でした。
家族構成や登場人物が多くて複雑なはずなの
に、全員すごく印象に残っています。
悪役だと思っていたキャラもなんだかんだ憎めな
かったり、それぞれ事情があったんだと分かっ
たり。
下巻を読んだら、上巻で抱いていた印象がとて
も変わったキャラクターがたくさんいます。深い
です。
ひとつの視点だけではなく、色んな視点から見
て、考えさせられるお話です。
最後のシーンはじわりと胸が温かくなりました。
このお話を読んでよかったな、と心底思っていま
す。
素敵なお話をありがとうございました。