作品コメント
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- 梨藍
秀逸なファンタジーの序章
パンドラの箱……それはかつて人々に災厄をもたらした神話の産物です。
しかしてその箱の底には“希望”が残されている。
まさに、この話の根本にある思想ではないかと思います。
パンドラの箱を開けたのは“人の欲、驕り”
鍵は私達“人”が持っているのだと……
そして既に開き掛かっているのかも知れない……
読み進めていくうちに、あなたの脳裏で警鐘が鳴り響くはず。
そんなファンタジーでありながら、妙にリアリティ溢れている未来が描かれた作品です。
そしてキーワードとなっている“鳥”。
絶望を運ぶモノ
希望を与えるモノ
全てが“鳥”の存在に集約されています。
何より、題にもある通りこれは単なる序章に過ぎないのです。
静嵐と霄瓊、そして湧碕を待つのは破滅かそれとも救済か……
そんな未来に思いを馳せながら、一読してはみませんか? - たぁ
リアルファンタジー
背景描写が素晴らしいです。
RPGゲームをしているかの様な感覚になりました。
決して“ファンタジー”と思って、安易に現実と切り離してはいけない物語。
このまま、人間のエゴを貫き通せば、いずれこの物語に近い未来が来ないとも言い切れない。
そんな不安が頭を過りました。
より多くの方に読んで頂きたいお話です。
皆様是非一読下さい。
素晴らしい作品をありがとうございました。 - 刈り取る者
近ねく未来の影
水樹さんの作品は、背景描写が素晴らしく。闘いの中で起こる、一秒一秒の出来事が。頭の中へ、見事に投影されていきます。
戦闘のある物語では、このような緊迫感が重要であり。彼女がファンタジーを描く才能の光を、感じさせるものがありますね。
そして、今回のテーマが「鳥」。水樹さん曰く、希望と絶望ということなのですが。
人のエゴで鳥を殺し、その報いを受け。矛盾に苛まれながらも、また鳥を危める。という物語には、絶望の文字しか無いと思います。
また闘う理由が、少し単純であり。矛盾を感じながらも、結局は鳥を殺す霄瓊には、少し冷酷な部分があるのではと感じます。
例えば、国が鳥を一定数に間引けば、鳥と人とが別に暮らせる世界を約束しようと言い。
心を痛ませながらも、必死に彼女は鳥を殺す。
つまり、(鳥との共存)希望を目指しつつ。彼女は、絶望の使命を歩む。
などの設定があれば、話に深みが出て。ストーリーにのめり込めるのでは、ないでしょうか?
私は無知滑稽な為、作者様とは相いれぬ発言をしていたら、スイマセン。