作品コメント
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- まさーき
“眠り姫”のその後の物語
目覚めた姫は言葉を失っていた。
目覚めさせた王子は平和を願っていた。
時は100年続く乱世の時代。
いびつな関係の二人が、逃げるような旅の末に出した結論は……。
全てがあきらかになるエピローグが圧巻です。
原典はシュール極まりない“眠り姫”ですが、それをとても優しい物語に変化させていました。
欲を言えば、未来を願うその先の物語も読みたい所でしたが(夢を語るだけで終わっているので)
ここからは読者の想像に委ねられるということでしょう。
イメージが羽ばたく作品でした。 - めぐり飛空
美しきおとぎ話
世界はもう長いこと争っていた。
国と国とがいがみある戦争。
人々は長きにわたる戦に疲れ果てていた。
ライオスはそんな生活から逃げるべく家族も国も捨て…。
噂に聞いた100年眠り続ける「姫」を目覚めさせたのだった。
まさにおとぎ話の世界です。
漂う雰囲気と完成させた世界観。
どの視点から見ても、文句なし素晴らしい作品です。
「人の優しさや愛が消え失せない限り、世界には美しきものが溢れている」
心に響く言葉です。
このお話の象徴とも言えるこの言葉、お話を全て読んだ時心から理解できるのではないでしょうか。
ラストほんの少しだけライオスと姫の甘いやり取りがとても新鮮に感じました。 - 梨藍
新たに紡がれるお伽噺
温かく、染み渡るようなお話です。
ベースは“眠り姫”
そして、どこか違う世界での事のようですが……
訴えたい事は、どこまでも切実で胸を打ちます。
特に、“空【から】の手にこそ、守れるものもあるのだと。”この言葉の持つ計り知れない重み。
平和を望む勇気
武器を捨てる覚悟
それらが、作者様の紡ぐ美しい言葉達で謳われているのです。
思わずはにかんでしまうような、恋愛模様が織り込まれているのもまた、この話の魅力でしょう。
ページ数だけ見ると、長く感じてしまうかも知れませんが……騙されたと思って先へ進んで見て下さい。
この世界の虜にされてしまう筈です。