その花の名は、

すごくよかったです！ 読者にすべてを委ねる描き方で、いろいろと想像したり感じたりしながら読みました。 幼なじみとして友情を育んでいた葵と俊。けれど、いつしか俊は葵に恋愛感情を抱くようになり……。 時が経ち、大人になれば人の心は変わっていきます。 それはきっと良い意味でも、悪い意味でも。そして誰もが経験することだと思います。 あくまで私が感じたことですが、はじめは俊を恋愛対象として見れなかった葵は、段々と俊を好きになっていたのではないかなと思いました。 けれど、葵の心が変わったように俊の心も変わっていて、気がついたら彼の心は別の人を見ていた……。 ラストシーンがすごく印象的で、涙がじわりと浮かびました。風に揺られて咲く花のイメージが、きっと浮かび上がってくると思います。 素晴らしい作品をありがとうございました。