伊東ミヤコ

現実と幻想の間で
橙色の雲を、物語の世界の中で眺めているような錯覚に陥っていると、突如として話し出すカラス。

……何が伝えたいのか?

短いページ数にも関わらず、決して先は急がない。

ゆったりと、少しずつ、その問いかけの意味が明らかになっていく。

あっと驚くラストは、びっくりもさせられたが、「ああ、やっぱり」とも思わせられた。
なぜなら、景色が美しすぎたから。
この世のものとは思えない綺麗な空の描写は、難しい言葉は使われていないのに、ある種の凄みが感じられた。

メッセージ性のある、誰もに読んでもらいたい作品。
が、できるなら、夕方に☆