作品コメント
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- SHI~NA
伝えたいこと
夕方
犬の散歩
少女
何気ない空気の中に詰め込まれた
確かなメッセージ。
読みごたえのある短編作品です! - 伊東ミヤコ
現実と幻想の間で
橙色の雲を、物語の世界の中で眺めているような錯覚に陥っていると、突如として話し出すカラス。
……何が伝えたいのか?
短いページ数にも関わらず、決して先は急がない。
ゆったりと、少しずつ、その問いかけの意味が明らかになっていく。
あっと驚くラストは、びっくりもさせられたが、「ああ、やっぱり」とも思わせられた。
なぜなら、景色が美しすぎたから。
この世のものとは思えない綺麗な空の描写は、難しい言葉は使われていないのに、ある種の凄みが感じられた。
メッセージ性のある、誰もに読んでもらいたい作品。
が、できるなら、夕方に☆ - 栗栖ひよ子
たった20Pとは思えない!!
何回も読み返しました。
特に、最初の数ページの、空と風景の描写が素晴らしく、ひとつの絵画を見ているようで、
噛み締めながら何回も読みました。
綺麗で落ち着いた描写が続く中、いきなり出てくる喋るカラス(!!)にかなりびっくりし、
「これは、ただ綺麗なだけの物語じゃないな?」
と感じました。
次から次へと、主人公・紅音のもとに訪れる様々な鳥たち。
「君は何を伝えたい?」
その問いかけに、自分も紅音になったように、「伝えたいことって何だろう?」
と、真剣に考えながら読み進めてしまいました。
そして、とうとう明かされる真実。
ここぞ!!という所での三点リーダーの使い方は、本当にお見事。
悲しい物語のはずなのに、美しい夕焼け空のように、暖かく、優しい。
でも私たちの心には、ちょっぴり、寂しさを残して。
たった20Pとは思えないような充実した内容でした。
自分で作品を書いている人は、短編の勉強にもなると思います。
夕焼けの時間帯、ゆっくりとこの作品に浸ってみてはいかがでしょうか。