私は嘘つきだった。
私の心は、死なんか望んではいなかった。
私は生きたかった。
……愛する人と、一緒に。
- 最終更新日
- 2010/01/18
- 作品公開日
- 2009/12/06
- ページ数
- 完結 464ページ
- 文字数
- 23,132文字
- セルフレイティング
- 暴力描写 性描写
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- めぐり飛空
深い心のすき間を埋めてくれる……。それがルームメイト 可南子は最近、彼氏と別れた。 妻子ある年上の男性。 忘れる為に酒に頼る毎日。 そんな絶望的な毎日の中で、癒してくれるのはルームメイトのナナコ。 優しいナナコが心の支えだった。 400ページを超える作品ですが、1ページが数行のためサクサク読めます。 もちろん、それだけではなく物語や雰囲気が完成されており、自然とページを捲ってしまう、捲らざるおえない、そんな深い魅力のある作品でした。 可奈子の過去、子供の頃の両親との関係。 そして、血の繋がった弟との禁断の関係。 それを主人公の独特な目線で綴られる文章は、繊細であり、個性的。 作者様の才能が光ります。 だんだんと明かされていくナナコの正体には息を呑みました。 ラスト。 可南子が選んだ道が正しいのか?と問われたら、きっと常識から見たら決して正しい道ではないと言われるでしょう。 でも、そうでなくては生きていない。 そんな心情も痛いほど解りました。 考えさせられる作品です。 個人的には、物凄く好きな作品でした。 オススメです。
- ゆず
言葉を失う…衝撃でした。 愛を知らずに育った主人公、可南子… 彼女の痛々しいまでの不器用さと実の弟への純愛に、心が痛みました。 途中、ナナコが消えるシーンでは、背筋が凍るような怖さを感じました。 まさか、そんな真相だったとは思いもしませんでした。 憎まれ口を叩きながら… 本当は誰よりも穏やかな愛を求めていたのですよね… それがハナコでありナナコであり、そしてタケシにつながったのではないかと…そう思ったらやりきれなくて、切なくて…涙が出ました。 ルームメイト… 誰の心にも潜む、まさに「心の友」… 具現化するかしないかの違いで、それはいつもそばにあるものかもしれないですね… とても考えさせられました! 深い深い作品…切ないけれど、思わずはっとさせられる。 そんな興味深い作品です。
- SHI~NA
手に入らなかったものを求めて 不仲の両親のもとで育った姉弟。 お互いによそで好き勝手にしながらも離婚しなかった両親を見ながら 大人になって同じような事をして生きている二人。 その二人が本当に求めるものとは…… 叶わぬ恋。 重ねる嘘。 どれが虚偽でどれが真実であるかなんてどうでもいいと思えるぐらい どれが善でどれが悪であるかなんてどうでもいいと思えるぐらい 切なく欲しただた一つの望み。 大人の方でも楽しめる作品を探している方におすすめです!