たたいた窓に触れる景色を

夜露にぬれた手のひらで掴む

くだけた言葉その矛先で

笑い合えるにじんだ涙


過ぎ去る人に代わる景色を

迫り狂う雷鳴に喩えた

くたびれた言葉その指先で

笑い合えるにじんだ涙


近づいて見えたことが

近づき過ぎて見えないことと

情の中で揺らぐ


色あせた思い出になる前に

伝えたいことがあり過ぎるから

同じ月を見ている時間を

大切に 大切に したいと思った

想いこがれた世界の淵で

うちのめされた道を閉ざす

地平線が見えたあの窓から

流れ行く風にまかせ手紙をのせた

色あせる前に 伝えたい…


初めて見せた一片の羽を

天高く飛ぶ未来に喩えた

見上げる空はどこまでも澄み渡り

零れる星を許さずにいた


二人の思い出いつもの色を

覚えておいて忘れないで

「色んなことがあったね」と


いつの日か 笑ってみせて…