作品コメント
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- あ~ちゃん
「この作品さあ…」
「会話文だけで構成されてるんだぜ」
(´∂`)y-~~~
『ほ~…そいつぁケータイ小説らじゃあねぇか』
「まあ、らしいっちゃあ、らしいんだが…そこらのモンとはチト違うぜ…」
(´~`)yー~~~
『ホントか?まあ、オメェが、そう言うならチト覗いてみるとするか…』 - 誤差丸
携帯小説の発明!
まず、
会話文「のみ」で作り出されていることに驚かされます。
大抵はここで「会話しかないじゃん」と惹いてしまうのですが、
そうならないのがこの作品の凄いところ。
場の雰囲気、情景、人物の感情などが
「会話」を通して全て伝わってきます。
しかも、極めて自然な流れの中で。
ふつうは「無駄」になってしまうような部分でさえも「演出のひとつ」になっていて、
あざとさ・わざとらしさを感じさせません。
和やかな雰囲気のままで、どこまでものんびりと楽しませてくれます。
そういう、読者に対するさりげなく細やかな配慮は、巷の「携帯小説」との決定的な違いかもしれません。
本質的な意味で、徹底的にエンターテイメントです。
携帯小説というフォーマットにおいても、「発明」が生まれることが証明された作品です。
こんな面白い試みがなされている作品を読まない手はありません。
皆さんもどうですか? - 小泉秋歩
Beer and Popcorn.
スタンリーとケビン。旧友同士。
ハイスクールを卒業後、ケビンは出版社に勤めて4年目。対してスタンリーは転職歴9回、また会社を辞めてきたところ。
そんな2人が久しぶりに会って、スタンリーの部屋でビールを片手にだらだら喋り続ける。
まずいチリソース味のポップコーンを食べながら――
全編が2人の台詞のみ、という異色作です。
いい意味で「しょーもない」2人の独身男の会話が非常に面白い。
会話の途中で「そういえば●●で思い出したんだけどさぁ…」と、突拍子もなく話題が変わってしまうのが実にリアル。
ポップコーンの袋を開けるのに人間のプライドをかけたりするバカバカしさもイイです。
完全なる室内劇ですが、2人の口から語られる他のキャラクターの様子もなんとなく浮かび上がってきます。
しかも、情景描写がひとつもないというのに、部屋の様子やテレビの映像まで見えてくるような気がします。
相当な筆力ゆえの余裕すら感じさせます。
今宵、ビールとポップコーン又はカシューナッツ――ただし腐っていないことをよく確認して――を片手に、彼らの終わらない話に耳を傾けてみては?