三組の夫婦が抱えるそれぞれの不満と欲望が、徐々に複雑に絡み合い、破滅への道を歩み始める。
彩香は、仕事に没頭する夫・浩一との冷え切った関係に苦しんでいた。そんな彼女が偶然親しくなったのは、家庭を大切に見せかけている健太。彼もまた、日常に潜む孤独と物足りなさを抱えていた。二人は心を通わせ、次第にお互いに強く惹かれていく。
一方、健太の妻・美奈は健気に夫を支えてきたが、夫婦間に潜む倦怠感を払拭できずにいた。彼女は自由奔放で魅力的な直人に出会い、その新鮮な感覚に心を奪われる。直人もまた、妻の玲奈との関係に退屈しており、美奈との密会にのめり込んでいく。
そして、玲奈は夫・直人の浮気に気付きながらも、復讐心から彩香の夫・浩一と関係を持つ。浩一もまた、彩香の裏切りを知りながら玲奈との関係に逃げ場を求める。
嘘、裏切り、欲望が複雑に交錯する中、それぞれの夫婦はついに破滅へと向かっていく。愛を取り戻すことができるのか、それとも欲望の果てに待つのは破壊だけなのか。交差する心と嘘にまみれた愛憎劇が、泥沼の結末へと進む。
果たして誰が最初に破滅の道を歩むのか、誰が真実の愛を見つけるのか―。