隆史と由美。育ちの違う夫婦に起こった奇跡の海辺。また、一人になった隆史。生きてきた物語は、これから幸せな老人を目指すだけなのか?奇跡は誰のために、誰におとずれるのであろうか?。
幸せな時間が3年たった時、事件はおきた。猫のミミが道路に飛び出した!それを追い駆けて幼子の美玖(みく)ちゃんはトラックにはねられ、この世界からいなくなってしまった。
ミサキさんとミミが追うように、たかしの前から姿を消したのです。
この家に残されたのは、たかし、ただひとり。
一人、縁側にすわり夕日を眺めながら、たかしは思うのです。ミサキ、と名をつけたあの子はミミの分身だったのではないか。猫のミミがつくりあげたものではなかったのか?美玖の代わりを自分のそばでずう~っと演じていたのではないか?
みんないなくなった?
また会えるといいね。オレンジ色の幸せな時間。