深町 灯(フカマチ アカリ)25歳。スナック菓子メーカー営業事務。自他共に認める地味子。
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和泉 恭加(イズミ キョウカ)39歳。化粧品メーカー"spRING"(スプリング)副社長。紳士的なイケオジ。
地味で真面目なことだけが取り柄の私が、
「……僕ね、好きなんだ」
ひょんなことから毎週水曜日、ランチを共にすることになったイケオジから突然告白された。
「………は⁉︎」
「あはは、慌ててる、焦ってる。そんな灯ちゃんも新鮮で可愛いね」
冗談か、はたまた和泉さんは実は結婚詐欺師か何かで、私はそのカモにでもされるのだろうかと思いきや、どうやらそうじゃないようで………。
「灯ちゃん。返事は弁えているつもりだよ。でもここで断られて終わらせるつもりはないんだ。まずは僕に3ヶ月、チャンスをくれないかな?」
……どうせ、3ヶ月も待たずに愛想を尽かされるだろうと思っていたのに。
「ははっ、ごめんね、意地悪で。でも逃すつもりはないんだ」
「そのままの灯ちゃんで充分魅力的だけど、僕のために変わろうとしてくれていることが堪らなく嬉しい」
紳士だと思っていたイケオジは、意外と強引で策士で、時々甘くて。
そんな彼に、だんだんと絆され溶かされていくーーーー。
これは偶然の相席から始まった、地味子とイケオジの攻防戦。