物語の主人公・ココアは勇者の力を持って生まれた少女。訪れた地にはびこる魔族を倒し、人々から感謝され、そして次の街へと旅立つーーそんな冒険の日々を繰り返していた。
ある時、彼女の前に勇者の導き手である妖精・パピヨンが姿を現し、魔帝討伐に向けた冒険目標の達成状況に進展がないことを警告する。
しかし、ココアは魔帝などその気になればいつでも倒せると言って聞く耳を持たず、敵の本拠地から離れた地方を寄り道してばかり。
それもそのはず、ココアにとって魔帝討伐=冒険の終わりは望ましくないものだったのだ。
それなりに魔族を倒し、それなりに感謝され、それなりに生き続けていきたいーー彼女がそう願うようになった理由とは?
そして、これから先も勇者としての使命を完遂せぬまま悠々と旅を続けていけるのか?