病弱でこれといった取り柄も誇りもなく、日々の生活費を稼ぐことだけが人生となった真渕響。仕事帰りに駅前のベンチで時間を潰すのは、家に一人でいると「もしも」の時に誰も助けてくれないから──
見て見ぬフリをしない、でも過剰に面倒を見るわけでもない。その場限りで終わる「他人」の関係を求めていた響はある日、自分と同じ形をした影の怪物に襲われる。響の窮地を救ったのは、勤務先のコンビニに定期的に来店する妙な格好の男だった。
白髪赤眼、常に白いタキシード姿で寒気がするほどの美貌の持ち主である男は、悪魔を自称し響に魂の契約を持ちかける。
「キミは僕に魂を譲る。代わりに僕がキミの願いを叶える。色々条件はあるけど、回数無限、死ぬまで有効。悪魔は契約者の人生を見守り、サポートする存在だ。どこぞの童話よりずっと良心的で、ビジネスとして成立しているとは思うけど」
悪魔との契約を結んだ響に待ち受けているのは、至上の幸福か人生の破滅か。
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