魔女狩りの時代に火刑に処された魔女たちは、その身と魔力を宝石に変え、現代までその思念を保っている。アーティファクトと呼ばれるようになったそれを特殊な技能で武器に変え、己が願いのために戦う人間たちが、現代にはいた。
無意識のうちにアーティファクトを引き寄せる体質をもつ鴉修治は、魔女の末裔を自称する見…

自宅を失った鴉修治が宝石強盗を決行したのは、警察のお世話になって当分の衣食住を確保するためだった。誰も傷つける気のない強盗の最中に現れた見目麗しい宝石商・諏佐三津丸は修治を見て、修治が強盗を実行したのはアーティファクトの魅力に取り憑かれたせいだと言う。

アーティファクトに宿った魔女の怨念が修治を操っていたと聞かされた修治は、強盗に用いた拳銃が元は祖父の葬儀の際に持ち出した数珠だったことを思い出す。

拳銃に姿を変えた数珠を呪文で元に戻した三津丸は、魔女の末裔である自分のルーツを探るためにアーティファクトを集めて回っていることを話し、修治の持つ数珠を高値で買い取らせてほしいと頼むが、修治はこれを拒否。三津丸は「アーティファクトを所有している修治」を手に入れるべく、修治を助手として雇う。

三津丸宅に居候することになった修治は、三津丸が留守の際に彼が集めたアーティファクトを狙う魔術師の襲撃を受ける。劣勢の中、修治はアーティファクトの中の魔女に身を任せ、魔術師を撃退する。修治を魔女を降ろすイタコとして利用した三津丸に疑念を抱きつつも、修治はある決意を固めて三津丸との生活を継続する。