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黒川亜季

友情~恋愛感情まで、女性どうしの感情や関係を描いた物語が好きで、自分でもそういうお話を書いています。GL(ガールズラブ)、百合のタグの付いた作品が多いですが、時々歴史ものも書きます

好きなモチーフ

魔法のiらんどのリニューアルで「シチュエーションから探す」という機能が追加されました。
こういうお話が読みたい! という読み手に、使われているのだと思います。

書き手からすると、こういうお話が書きたい! は私を含めてそれぞれが持っていると思うのですが、

「こういうシチュエーションが描きたい」
「こういうモチーフが好きで仕方ない」

という強い欲求も、並行して走っていたりします。
描きたいシーンがあって、それを目がけてストーリーを織る、だとか、描きたい関係性があって、物語全体を使ってそれを伝える、とか、そういう想いです。

大人を主人公にしたお話を書くときに私が引きつけられるのは、「自分よりも相手の方が、キレイだ」という思いです。
「キレイ」なのは、容姿もそうだし、心も、そして経験も含めてです。

成長して、自分は色々と経験して、まあ素直で無邪気なままではいられないよね… だけどあの人は違ってて… という、幸せな思い込み。

好きだからこそ、わかり合えない部分がある、という定理?の、派生かも知れません。

ついこの間書いた連作短編「飛べない私と 飛ばない君」「再び飛び立つ瞬間を」そして「帰る場所には君がいる」では、高校までは陸上競技の走り高跳びという同じフィールドに立っていた二人――陽菜と弥生――が、とある出来事をきっかけにそれぞれ別の道を選択し、15年後に再会する、という物語を描きました。

離れていた長い間、自分には想像もつかない人生を送ってきた相手。

陽菜から見た弥生は、自分の好きなコトにまっすぐで、諦めることなく続けてきた気高い存在で、
弥生から見た陽菜は、大切なモノを失いながら、その痛みを人を救うことに切り替えた美しい存在でした。

こんな風に感じる時点でお互いが好きなのだと思うのですが、こうなると相手のキレイなところがどんどん見えてきてしまって、またそれに惹かれていく…。そういう、「分かり合えないからこそ生まれる、相手を大切に思う気持ち」が私自身、とても好きなのだと、あらためて実感しました。

次に描く作品で、こういう二人のモチーフが出てきたら、「ああ、こういうのが好きなんだな」と楽しんでもらえたら嬉しいです

もし興味を持ってもらえたら、どうぞ…


飛べない私と 飛ばない君
<https://maho.jp/works/16743963567755620357>

再び飛び立つ瞬間を
<https://maho.jp/works/15591074771452882067>

帰る場所には君がいる
<https://maho.jp/works/15591074771453221531>


2020.9.11 黒川亜季

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