森尾月子

もりおつきこ

何気におばちゃんです。
今まで書いてきた書き物を残したくて登録しましたが
どうしたらよいかわからず、
別サイトより手直ししながらUPしています。
妄想ものです。夢物語です。

YUZURU 205

そういうと原田と同じテーブルに弓弦と西村と誠・翔太。そしてJanisとはなと。
その隣の席にMartin4人と貴志と真志・俊哉が。
右端のその2つのテーブルだけは他のテーブルと少し離れていたが、ざわざわとしたその会場内では
離れていることすら気にならないほどだった。
司会者が始まりの言葉を話し始めると原田が上がっていく。
原田が壇上にて先ほどの記者会見や来日の主旨、そのほかの事はとJanisを横にして話をしている。
Janisはただニコニコと笑いながら相槌を打ち外国人特有のリアクションで会場の人たちを楽しませる。
そしてJanisの番だ。原田がJanisにマイクを渡すとはなと弓弦をステージに呼んだ。

「HANA&YUZURU。私ノ横に!私ノ日本語 ツタナイ時ハ 君達ニ オ願イシタイ。」

そういわれ壇上に上がりJanisの横に用意された椅子に座ると、Janisは自分のことを話し始めた。
時折はなと弓弦を話の輪の中につき合わせながら、笑みを絶やさず話をしていた。
ながくなり様な雰囲気が出てきたので、原田が弓弦に合図を送り話の骨をおった。

「すまんのぉ、わしとしても話をずっと聞いていたいのじゃが次があるのでの。
 山本社長。ようこその乾杯をお願いしたい。
 皆様のテーブルには`mask´の面々が乾杯のグラスを運ぶのでしばし待たれよ。」

そういうと、貴志たちが一生懸命数をそろえ作った乾杯のカクテルを黒服たちが手分けして配りまわる。
貴志と峻で確認しすべての人にわたり終えたのを会場の後方より合図すると声が飛んだ。


「ようこそ!日本へ。バカンスを楽しんでください!」


そう乾杯の声がかかると華やかな宴が始まった。
原田のテーブルには原田とJanis・はな・西村・弓弦・誠・翔太が。
そして、ひかりたちも伯父、伯母共にテーブルに。みんな一堂に原田一族が並んでいた。
その隣の席には川上社長と山本社長。西村についているバンドのメンバー3人と副社長と江藤。
Martin4人の席に秋山と大石と成島。
池下と大石と一緒に落合と寛司と、そしてそこに西村のバンドメンバー2人が一緒に。
次々とTV局関係者やマスコミ、Janisに縁がある俳優たち。にぎやかにテーブル席を回り始めた。
乾杯が済み席に着くと思いきや、それぞれがそれぞれの思いでJanisのところにやってくる。
その人だかりに原田もはなも巻き込まれにぎやかな時間が過ぎていく。
それぞれがそれぞれのペースで話すものだから、Janisの周りにはどんどん人垣ができていくのだ。
その乾杯が済んでの人の流れの中30分ちょっと経っただろうか、
まず西村と弓弦そしてバンドメンバーが会場から消えた。
みんなが騒いでいる時西村たちは着替えをし終えると会場の左の隅に顔を出した。
それに気が付いた会場の人たちの視線が集まる。



会場の明るさが少し落ちた。
その時にはまだ暗いステージ。
きちんと話を合わせてあるスタッフたちが楽器やアンプいろんなものを準備してくれた。
準備が終わると声がかかり西村たちのステージが始まった。
西村たちが次のライブを一週間後に控え、練習をしていた分の曲を披露しはじめたのだ。





こんばんわ!
今日は弓弦の最愛なる友人Janis・renoの来日での晩さん会。
俺も弓弦もみんなもうれしすぎてはしゃいでいる中俺らもステージではしゃがさせてもうらう。
Janis・renoへの心からのプレゼント、聞いてほしい曲みんなで選んできたので聞いてほしい。

ステージが始まった。
西村の歌う真ん中には遠い右端でベースを握り演奏をしている。
メンバーの顔を見ながら歌い上げその1曲目の弓弦の担当はベース。
仕事しているときに着ているようなぴったりした皮パンに真っ黒いジャケット。
ステージの外から見ている人間はみんな弓弦がベースを弾いている姿を見て初めは誰かわからなかった。
こんなに変わるのかと思うぐらいに顔つきが違うのだ。
ステージの上では仲間同士視線を合わせ息の合った曲を聞かせているその間
一番は西村がいきいきと光り輝き歌っている。普段のステージとは違う会場のステージでは
そんなに本格的なものではないのに、西村を筆頭にメンバーすべての顔が輝いているように見えた。
1曲目は賑やかに終わり、西村がしゃべる。
その間に楽器をチェンジし弓弦がドラムへ移動へ。
西村もギターをベースに持ち替え次の曲へ。
2曲終わるとステージの上ではみんな汗だくになっている。
それでも、会場では自分の席を離れステージのすぐ前まで人が集まっていた。
その2曲が終わるとまた西村がしゃべり始めた。


「Janis。ようこそ日本へ。忙しいだけの来日ではなく楽しい時間を過ごすための来日。
 俺らは大歓迎するよ。弓弦もこうやって完全復活したし、またみんなでやれること
 そしてJanisの前でやれること本当にうれしい。
 その上俺のツアーが今あっているけど、来週とその次は弓弦も一緒だ。
 なのでこれ以上俺らのツアーとかぶるからメンバーでは終わり。
 だけどJanisと皆さんのために弓弦と二人心を込めてあと2曲をプレゼント。
 弓弦スタンバイして。」



そう声をかけると弓弦はステージに移動してきたピアノの前に座った。
指が鍵盤の上を滑るように音が響き始めた。
その弓弦のそばにいた西村はピアノに寄り掛かるように肘をつき弓弦を見つめながら歌い始めた。
弓弦の細く白い腕がしなるようにピアノの前で揺れている。
何となく表情が緊張しているかにも見えたが指は軽やかに滑る。
西村はそんな弓弦を愛おしく見つめながら歌い続けた。
一方Janisはその西村の歌声に耳を盗まれ、弓弦のそのピアノを弾く動きに目を盗まれ
静かにそのステージの方を向いていた。
横にいるはなもそのJanisが西村たちのステージに引き込まれて周りを忘れていると感じている。
きっと今Janisに話しかけても全然返事も帰ってこないだろうと思いながら
Janisの横顔と一緒にステージの方を向いていた。
招待された中にいた秋山や寛司たちもそれが弓弦だと自慢げに見ていた。
自分たちの仲間なんだから、出来て当たり前のような顔をしてみていたのだった。
その一つの曲が終わるとJanisが立ち上がり大きな声を挙げ2人を褒め拍手。
しかしまだ1曲残っている西村は手を挙げそれにありがとうと答えるだけだったが
すぐに弓弦がピアノから離れあの弓弦の母の形見であるギターを持ち出してきた。
するとJanisはそれに興味を持ったのか席を離れステージの横に陣取り座り込んだ。

そして`デスペラード´の頭の音が聞こえるとJanisは何を思ったのか
歌い始めようとする西村たちの横まで行く。
弓弦のギターは音が止まることなく歌いだしが近づいてきた。
するとJanisは弓弦の座ってギターを弾いている後ろのピアノの前まで行き、
一緒にピアノを引き始めたのだ。
弓弦ははじめびっくりしたがにっこり笑って一緒になるよう引き方を変えた。
西村も気づいたのか、それに合わせるように歌い始め、会場の方に笑顔で向いている。




Janisと弓弦の連弾。西村にとっても聞いていた会場の耳にもすごく贅沢な音の響きだった。
その美しい響きに西村の声が乗っかる。
会場のすべてがその音に聞き惚れ動きをとめ、
それが西村が歌い終わりJanisのピアノと弓弦のギターの最後の一音に響きが
消えてなくなるその瞬間まで静かだった。
西村が深くより深く頭を下げるとJanisと弓弦が横に並び西村と共にありがとうと。




「Janis、ありがとう。」
「イヤ、君タチノ声に共ニト思ッタラステージニ上ッテシマッタヨ。」
「すごい、Janis。すんなりと合わせることができるなんてすごいよ。」
「マサ。君タチ夫婦ハ素晴ラシイ、心モ何モカモ2人ノハーモニーハ何物ニモ代エラレナイサ。」
「Janis。そういわれて俺ら本当にうれしいよ。来週のライブ俺らがんばるから。」

まだまだ話はあるのだろうがお祝いの席でのステージのために
しゃべりながらもステージの袖に引き上げていった。
そのあとしばらく時間があるのかまた会場ではざわざわと人の波が動き回り
Janisの席にも人が寄り集まる。原田の横ではなと一緒に笑いながらいろんなことをしゃべっているJanis。
本当に楽しそうに話をしている。それにかわるがわる人が入り混じり
いつの間にか山本社長と川上社長が原田とはなとJanisのいるテーブルの席に移動してきた。
次のステージア始まるのか西村は戻ってきたが弓弦は戻っては来ない。
西村が戻ってくると自分の席には山本社長が座っていたため、
隣のテーブルにいたひかりたちのテーブルの空いた椅子に座った。
原田は満足げに西村のそばに来て肩に手を置き「ご苦労様じゃったの、ありがとう」と声をかた。
その時にふと周りを見回すとMartinの4人がいない。誠に声をかける西村。
すると、「次なんじゃないのか?」とそっけない返事。
やっと自分の席に座れたらしく疲れた様子を見せるが、
気を取り直して笑顔を見せる。いつもの誠の顔に戻った。

「誠さん、疲れただろう。」
「あぁ、店じゃねぇのに次々注文するし(笑)ここでは俺ゆっくりしてていいんだよなぁ?」
「いいんだと思うが、ホテルのこの会場内では原田さんも誠さんと弓弦を自慢したくて
 小林ファミリーとして呼んだんだろうし、
 Martinのが終わったら貴志君や誠さんみんなのもあるんだろ?」
「あぁ、ちょっと落ち着いたらステージで
 弓弦と貴志と数名で上がってbartenderの何ていうかなぁ・・・。
 技というかちょっとしたいつも店内でも見せ合うものをと思ってるが・・・・。」
「で、そのあと2曲か。」
「いや、the monster だけだな。あれが一番見せることできるしな。
 第一Martinのとは振りが少し違うだろ?それに弓弦もMartinに交じるみたいだが
 love is ・・・・・の方がMartinが見せるんだろ?そっちには弓弦が混じる。」
「そっか、だから1曲だけなんだな。」
「だな。それでないと俺らも疲れてしまう(笑)今日の夜はもちろん休みだけどな。」
「みんなここにいるんだもんなぁ。ここ引き上げて見せ開けるとなると大変だぞ(笑)」
「んだな(笑)お、Martin出てきたぞ。」


「本日はお招きいただきありがとうございます。
 リーダーの達哉です。このステージには今4人しか上がっていませんがちゃんともう一人
 来日されたJanis・renoさんの一つとなりに座っていますがまだ怪我が大丈夫ではないので
 しっかりと座ってもらっています。怪我が大丈夫になってからまた活動開始です。
 さて、俺らは4人。でも4人でやるには難しい曲がありますが俺は助っ人を頼んでいるので
 その時のお楽しみで。では1曲目を。」


そういうと、ひとまずの1曲を歌う。4人素晴らしいバランス。
5人でやるとまだまだ違うと言わんばかりの個性を見せるダンス。切れがいい。
それぞれの色があり艶っぽい。1曲終わると体制が変わり2曲目。
1曲目違い柔らかな曲調なのにそれぞれの声がダンスよりも前に出る。
目立つ。達哉のキレッキレのダンスが歌にかき消されいつものイメージが全く違う。
原田や西村や誠は達哉たちMartinのステージのすべてを見たことがなかったために
こんなに曲で自分たちを見せるものだとは知らず驚いてしまってた。

「morning morning と honey splash でした。
 次は雄ちゃんと賢ちゃんが作った曲で twilight express ~君に、ありがとう~です。」
「リーダー忘れてる!貴志さん呼んで(笑)」
「あ(笑)ごめんごめん。すみません、貴志さん!お願いします!」

そういうと貴志が恥ずかしそうに笑いながらステージに上がってきた。

「この曲は俺貴志が翔太のところを達哉君と一緒にアレンジしました。」

そういうと早々と曲が始まり、貴志は翔太の位置へ。
ステージのそれから弓弦がのぞいている。貴志が手伝うことを知ってから貴志と一緒に練習を重ねた。
だからその貴志の一つ一つの動きが弓弦の中でも音と一緒に踊っているのだ。
体がうずうずしてしょうがないのか、小刻みに動いているのが気付いて弓弦を見ている誠にも伝わる。

「貴志さん、翔太のところをありがとう!すごいでしょ?貴志さんは弓弦さんの勤める
 銀座の`mask´の人で弓弦さんと同じ年にバーテンダーのコンクールで
 スタンダード部門優勝したんですって。
 それ聞いた時すげぇと思ったのに経歴いてびっくり。
 俺らのデビューする少し前に突如解散したgroup:red spider のボーカルだったんですって。
 貴志さん。その時の仲間の方々覚えてますか?」
「あぁ、裕輔とか至るとか・・・・。」
「皆さんどうしてるのでしょうね。」
「みんなちゃんと連絡取りあってるさ、元気にしてるしたまに会うよ。」
「いいなぁ、解散してもそうやって会える関係って。」
「俺ら、解散したくて解散したわけじゃねぇしな(笑)」
「再結成は?」
「ないない(笑)もう6人そろわねぇし。一人天国に行っちまったからな。」
「そうだったんですか。。。すみません。」
「でも気持ちよかったよ、こんなに仲間で踊りあうのは久しぶり。
 今は仲間と一緒にもてなすことが一番楽しい。」
「そんな`mask´から貴志さんに手伝ってもらいました。ありがとうございます!」
「で?」
「で?」
「で?で???」
「そんなに聞かなくたって(笑)」
「さ(笑)俺は次と変わってステージからおりますよ(笑)」
「そんな一緒にいいじゃないですか(笑)」
「次のは一生懸命コピッたように練習されてたじゃないですか。俺がいたら邪魔ですって。」
「ということで次の曲 love is・・・・・・。弓弦さんお願いします!」

そういう声がかかると弓弦がステージに上がってきた。
それも・・・・・・翔太に瓜二つ(笑)Janisが一つとなりに座っている翔太を見て
ステージに上がった弓弦を見てと2人を交互に見ているのだ。
原田も「???」と思ったし誠や西村貴志たちは大声で笑ってしまった。

「こんばんわ。YUZURUです。そう皆さんで大きな声出さないで(笑)
 元から似てるんだもん仕方ないでしょ?今日は翔太君で頑張ります。」
「では、YUZRUさんに加わってもらって  love is ・・・・・」

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