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汪海妹

ワンハイメイ

2019年の夏頃より小説を書いています。

一番最初は主人公たちが高校生から大学生になる頃を扱っていて、その次と次の次はそのまま彼らが親になって大人になってゆく世界を書きました。その後、そのまま作品の中に出てきた脇役を今度は主役にし、以前の主役達を脇役にするという形で、どんどん作品数も増えました。

自分の作品の中で一番読まれている作品は、木漏れ日①というもので、これはリーマンを卒業して起業する…

おはようございます

今週、連載中の逆プロポーズはじめ、既刊をお読みくださった方、しおり挟んでくださった方、ありがとうございます。^^

逆プロポーズ、後少しで完結します。最後まで羊の斉藤君にお付き合いいただけましたら嬉しいです。
今後の掲載予定ですが、下記の通り

10月 逆プロポーズ(連載中)
11月 かみさまの手かみさまの味①掲載予定
1月 かみさまの手かみさまの味②執筆中(4万字書きました)

かみさまの話は時間的にはしあわせな木の前に置かれる話で、春樹君の妹の暎万ちゃんとひろ君の出会いの物語です。脇役として春樹君と静香さんが出てきます。

静香さんはもともと、このかみさま①のプロットが頭の中にあって、その展開のために必要なキャラクターとして脇役として出来上がった人物でした。
そして、静香さんのキャラ設定を思い浮かべているときに春樹君の片想いの相手で、ミステリアスな年上の人。ミステリアス→影の男がいる→不倫、と連想。

そして、その静香さんと相手の男、二人の関係を想像するときに頭の中にあった歌があります。
それは、フェイウォン 中国語では王菲と書いてワンフェイと読むのですが、彼女の棋子という歌です。

我想是一颗棋子
来去全不由自己

わたしは一つの将棋の駒のようだ
来ることも行くことも全部自分ではままならない

男に支配される自分を将棋の駒に例えた歌なんです。別れたいけど別れられない心境ですね。
忘れられない歌詞でした。本当は静香さんと秀さんの関係の下地にはこの歌がありました。だけれど、書き終えてみたら、とてもこの歌に書かれたような心情は書ききれなかった。いつかまたどこかでと思って、自分の引き出しの中に入っています。

自分自身は実は、こういう支配のされ方を経験したことはありません。
そして、こういう悲しい関係というのかな?女の人の不幸な恋愛を見かけることがあれば、別れて別の男と幸せになりなよと言ってあげたい。言ってあげたいのだけれど、別れたくても別れられないという現象があるということを理解しているんです。だから、黙って見守るのだろうな。

もし、その人が、別れて幸せになりなという言葉を贈ってほしいと思って、それを私に求めてきたら、私はその言葉を口に出すと思います。でも、そうでなければただ話を聞いてあげたい。

忘れたくても忘れられないという経験をしたことがあるからだと思います。

人の気持ちが絡まる恋愛というものは、頭では分かっていてもどうにもならないということがありますからね。そういうときに周りの人に言われた様々な言葉、心には響かなかったし、解決には導きませんでした。

頭でわかっていてもどうにもできないもの、寧ろその有り様事態が美しいなと思います。
古今東西、愛に苦しむ人が残した言葉というのは、残酷ではあるが美しいです。
幸せな恋愛ばかりをしている人は知らない、恋愛というのは時に非常に残酷です。

知らずに生きていけたほうがきっといいのでしょう。
だけれど、知ってしまった人にしか、この棋子の歌詞は本当の意味では響かないでしょうね。

かみさま②の執筆のためにしあわせな木をもう一度読み返していて、思い出しました。棋子のこと。
また、いつかどこかの未来で、この詩の心情について思い馳せながら新しい物語の場面が浮かび上がればと思います。

それでは素敵な週末をお過ごしください。
急にすとんと寒くなった深圳より
また暑くなるという噂も聞いておりますが

汪海妹

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