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フルーツロール

フルーツロール🍎です(*´∀`)🌹

名前の由来は、“その時食べたかったから”です。

どうぞよろしくお願い致しますm(__)m

小説は基本、ピカレクスロマン🔫の要素が強く、波瀾万丈な物語。そこから少しずつ、幸せを勝ち取っていくような物語だと思います🔫🍀

よろしかったら、フルーツロールの物語を、楽しんで頂けたらと思いますm(__)m

第八回ブログで感謝企画💖❇️①

こんにちは!皆様いつも本当にありがとうございます!第八回ブログで感謝企画始まります!


第八回司会進行は、聖、雪哉、陽介、純の四人でお送り致します!


陽「はい!この場を乗っ取りまして☆本日四人で仕切っていきたいと思います!」


雪「はい!これから恐怖のゲームが始まります!☆」


聖「今回ランダムくじ引きの住人たちは、下らんゲームの餌食になる!くじに入っている全てのキャラたち!覚悟しろ!☆」


純「…―自分たちで〝下らんゲーム〞とか言うのか?まぁ、下らないがな」


陽「はい!純様!注意事項の札を!!」


――すると純がスッと、注意事項の札を上げる。

さぁ何が書いてある?――

【⚠️とんだ茶番回注意⚠️】


〝さぁ泣き喚け!!お前たちに逃げ場はない!!〞…――と、陽介、雪哉、聖、純が悪い顔で笑っている。

〝まっまさかお前ら?!デスゲームを始めるつもりか?!〞…――と、皆様お思いでしょうか??

〝否〞下らん王様ゲームの始まりです👑❇️


すると、パチパチパチ~!!と拍手をした後に『今夜は飲み会なので!王様ゲームをしたいと思いまーす!!』と陽介。

〝まぁ酔っているから仕方がない〞と、言い訳をつけながら頷く四人。

さぁ、本当に酔っているだろうか??…――酒が飲めない雪哉は当然シラフだ。どんなに飲んでも顔色一つ変わらない聖も、最早シラフのようである。


純「今回はいつものランダムキャラくじ引きを使い、王様ゲーム風な下らんゲームをしたいと思う」


陽「けどまぁ、ちょっとやり方変えるよ!本当は割り箸使って何番何番とかやるけど、使うくじは当然、いつものランダムキャラくじ引きだ!」


聖「そして言うなら!オレたちが〝王様👑〞!!」


雪「前もって命令?お題?とかはオレたちが設定しておいたと言うことだ!…―さぁ、例のお題を出せ!」


①町娘
②町娘の犬
③町娘を襲う盗賊
④町娘を襲う盗賊パート2
⑤通りすがりのいい人
⑥町の守り神
⑦妖精さん
⑧囚われのヒロイン
⑨ヒロインを救う主人公
⑩主人公の仲間
⑪ヒロインに想いを寄せる主人公のライバル
⑫主人公に想いを寄せるライバルの相棒
⑬敵
⑭敵パート2
⑮敵の親玉
⑯ヒロインの家来
⑰悪魔
⑱ヒロインの心の支え、小鳥さん
⑲ヒロインの心の支え、ネズミさん
⑳悪い妖精さん



陽「ランダムキャラくじ引き20連発!☆出た順番に上記の役に当てはめます!☆」


聖「――20人も犠牲になるぜ?そうこれは、〝茶番劇を完遂しなくてならない〞というMISSION★だ!!」


純「MISSION★クリアしないと〝本編の出番が減るぜ?〞つー脅しをかけている」


雪「因みに年齢も性別関係ねぇ。全てをランダムキャラくじ引きに託す!つまりこの劇は…―この〝茶番な劇〞は…――」


陽「ジジィがヒロインになる可能性も☆そしてそして、ヒロインを救う主人公もジジィになる可能性も☆はたまた、ババァになる可能性も!!☆」


純「フン。覚悟しやがれ。…――因みにオレら四人は王様なので、くじには入っていない!」


聖「こっちは高みの見物よー!」


※四人が抜いた自分たちの名前が書かれたくじを、一致団結した他のキャラたちがこっそりと戻しておきましたとさ。


雪「ここで再び注意事項だ。注意事項はしっかりと読んでくれよ??

⚠️まずキャラ崩壊注意。まぁあくまでも〝劇〞であって現実ではねぇけどな。――これはランダムで劇の役を決めて〝キャラたちの個性を生かしつつ、本当に劇をさせる〟と言う茶番だ。

後はランダムキャラくじ引きでいくから、性別がゴッチャ混ぜになるだろうな。

ジジィとジジィとか。町娘役もジジィとか。ババァに想いを寄せる役のババァとか。…―そうなる可能性だって当然ある。

笑って流せる人のみ読むのをオススメするぜ。

あっ、けど大丈夫だ。〝劇〞だから!本編でのキャラ同士の関係には全く無関係な、〝劇〞だから!

当然キスとかさせねーから!!

あと、女装とかもさせねーから!!だって女の役男に当たったらキモチ悪ぃし!!」


陽「この時点で『無理かも~』って思われた方は、ブログをとじて!とんだ茶番回でゴメンな?!第九回と本編でまた会おう!!」


純「読む読まないは自己責任でお願いな?…―言ったぜ?注意事項。読んでから『イメージが崩れました。最悪です。』とか言うコメント書かないでくれよな??受け付けねぇぞ??」


聖「…―まぁ後は誰がどの役かってのでも変わるかもな。さっそくランダムキャラくじ引きいっちまうか?――」


まさに罰ゲームな茶番ランダムキャラくじ引き20連発が始まります。


―――⭐️くじ引き中💜―――


純「はい。くじ引きが終了致しました。では役を発表です。」


①イーグル②鈴菜③ファックス④フェニックス⑤リリー⑥風香⑦クイーン⑧平石⑨チューベローズ⑩聖⑪クリス⑫瑠璃⑬響⑭澄橋⑮リナリア⑯雪哉⑰仁⑱川浜⑲緑⑳グローディ


『ハッハハハ!!罰ゲーム!!』『20人の犠牲者だぜー!!』と、雪哉と聖。

だが、当選者を見ながら純と陽介がパチパチと瞬きをしている。

チョンチョンと雪哉と聖の肩をつつく純と陽介。『ん?』と雪哉と聖。

そして純と陽介が『⑩聖⑯雪哉』と。


聖雪「え~?!何でぇ?!」


『なっなぜ?!』『オレらのくじは抜いておいた筈では?!』と。※抜いてません。


聖「怖っ?!⑩と⑯ってなんだっけ?!」


雪「……かっ確認しよう……」



①町娘【イーグル】
②町娘の犬【鈴菜】
③町娘を襲う盗賊【ファックス】
④町娘を襲う盗賊パート2【フェニックス】
⑤通りすがりのいい人【リリー】
⑥町の守り神【風香】
⑦妖精さん【クイーン】
⑧囚われのヒロイン【平石】
⑨ヒロインを救う主人公【チューベローズ】
⑩主人公の仲間【聖】
⑪ヒロインに想いを寄せる主人公のライバル【クリス】
⑫主人公に想いを寄せるライバルの相棒【瑠璃】
⑬敵【響】
⑭敵パート2【澄橋】
⑮敵の親玉【リナリア】
⑯ヒロインの家来【雪哉】
⑰悪魔【仁】
⑱ヒロインの心の支え、小鳥さん【川浜】
⑲ヒロインの心の支え、ネズミさん【緑】
⑳悪い妖精さん【グローディ】


聖「オレ【主人公の仲間】!セーフ…!」


雪「【主人公の家来】!オレもセーフ!」


純「主人公〝チューベローズ〟のヒロイン〝平石〟て…。悪い。皆…さっそくランダムのせいで事故が起こったようだ…」


陽「アキ様は本編の過去編でも暴走してたけど……ランダムくじ引きでも暴走してんな……ランダムでも暴走するって…この人本物だよ……

アキがヒロインになっちゃったんで…せめて過去編でドMバニーガールの散歩をさせていた頃の、19歳バージョンでいきましょう。そうします!!〝ブログの魔法⭐️〞が掛かります!⭐️」


聖「主人公チューベローズの仲間がオレ聖。

ヒロインのアキに想いを寄せる主人公チューベローズのライバルが〝クリス〟。

主人公チューベローズに想いを寄せるクリスの相棒が〝瑠璃〟。」


雪「敵の親玉〝リナリアさん〟」


陽「ポッキーが〝悪い妖精さん〟って……妖精かどうかはさておき妥当だ…!…」


純「町娘イーグル……」


聖「はい。最後の確認です!この茶番劇、読む読まないは自己責任でお願い致します!

――〝出番減らすぞ!〞でキャラたちを脅し実現した、このハチャメチャ茶番舞台⭐️いよいよ開演で~す!!」



――⭐️舞台の幕が上がる。いよいよ上演開始です!!🎬️❇️



――煉瓦造りの家が建ち並ぶ、ここは小さくも平和な町だった。


あの夜が来るまでは…――



今夜は満月。町に馬車が駆ける音が響いていた。


町一番のお金持ちのお屋敷の家来は一人、お屋敷の前へと立ちながら、遠ざかっていく馬車の駆ける音へと、何気なく耳を傾けている。


お屋敷の家来の名は〝雪哉〟。彼は一人、このお屋敷へと怪しい輩が近付かぬ様に見張っていた。


――この夜も何事もなく過ぎ去っていくのだと、この時はまだ、そう思っていた…――


――その時お屋敷へと近付く怪しい人影が…――


雪「怪しい奴!誰だ!」


すると家来雪哉の前へと、怪しげな二人組が現れた。


雪「ッ?!お前たちは…――?!」


すると二人組は『オレらを知っているのか?』『光栄だなぁ?』と話し、怪しげに口角を吊り上げた。


雪「…―悪魔〝仁〟に魂を売ったという、隣国の財閥〝リナリア〟の部下、〝響〟と〝澄橋〟!?――貴様ら、一体何の用だ!!」


響「――リナリア様が悪魔仁に魂を売っただと?笑わせるな!」


澄「――…どちらが魂を悪魔に売っている?この屋敷の噂は聞いているぞ?…――ワガママお嬢アキはやりたい放題!あの女こそ悪魔に魂を売っている!」


雪「っ?!アキ様はそんな方ではない!!」


響「フン。どうだかな?…――ともかくアキを渡してもらおうか!!邪魔するぞ!!」


瞬間、バン!!と家来雪哉は足を撃たれた。――お屋敷へとリナリアの部下たちがなだれ込む。

〝アキ様が危なーい!!〟…――家来雪哉は撃たれた足を引きずりながら、アキの元へと向かった響と澄橋を追った…――


雪哉は『アキ様ー!!』と声を張り上げながら、リナリアの部下たちを押し退け、アキの部屋へと。


――すると部屋で響と澄橋が『ッ?!この女、やはり…―!…』と言いながら顔色を悪くしている。


雪「アキ様…―!!一体何を?!」


平「?…―ようユキ。夜中にいきなり来んなよ~。取り込み中だ。取り込み中。」


響「アキッ?!貴様ァー!!やはりうちの国の男たちをたらし込んでいやがったなァ?!」


澄「……我が国の男たちを解放してもらおうか……なんていうことだ……こっ…拘束プレイ…」


すると『あぁ?何で解放?…―喜んでんだろ?このブタもなぁ!』と言いながら、拘束した男の背に片足を乗せるアキ。そして家来雪哉は…――


雪「そうだ!!見れば分かるだろう!!〝喜んでいる〟!!――何か問題でも~??アキ様のご趣味の邪魔をするなー!!」


〝クッ…―!平石ヒロイン、雪哉家来とはタチが悪い……!本当に……どちらが悪魔に魂を売っている?!〟――と、思っている響と澄橋だった。


『ホラホラ喜んでるー!!』と言いながら、男につけた首輪を引っ張るアキ――

〝さぁ、その男とは??〟――

すると『その男とは?!誰?!』『くじくじくじ!!』『なぜ元からくじ引いておかなかった?!』『記号がなぁ…―?①~⑳しかなかったのさぁ!!』『そもそも、コイツがヒロインになったせいで、後から出来た役だ……』――と言うことで、ここでランダムくじ引き発動です☆

⭐️さぁ誰が出たかな?――

……―引いたくじを眺めながら、一瞬固まる平石、雪哉、響、澄橋。


平雪響澄「……コッ…コヨーテ様……」


〝彼は一番の被害者かもしれない☆〞――過去編25歳コヨーテでいきます。


役の通りに首輪をつけながら〝うん。普通に喜ぶような事じゃないよね?…―〟と、そう引き吊った笑顔を浮かべながら、無言で訴えかけてくるコヨーテだった。

〝とっと言うか25歳コヨーテ様ってもう、見た目がまんま、ウルフなんだが……〟とそんな事を思っている雪哉と響である。


――さておき劇を再開だ。


響「悪女アキめ!許すまじ!!」


澄「捕らえろ!!」


雪「アキ様ぁぁー!?」


平「あ?テキトーに嫌がっておけばいいか?………――助ケテー。(棒読み)」


こうして悪女アキ…――いや、ヒロインアキは隣国の財閥、リナリアの部下たちによって捕らえられる。

――リナリアの部下たちに敵わず、家来雪哉は床に伏すのだった。

〝えっ?!オレの役、弱っ?!〟と思いながら、役のとおりに床に伏す雪哉である。

家来雪哉は無力に嘆く、彼にはもう、奴らを追う力すら残ってはいない…――

するとそこへと、バタバタと足音が近付いてくる…――

そしてバン!と扉が開いた。


チュ「アキ!!」


聖「アキ無事か?!…―あっ、取り敢えず、ユキは無事じゃなさそうだな!!」


駆け付けたのは主人公〝チューベローズ〟と、その仲間の〝聖〟である。


チュ「っ?!大丈夫?!――話せる?!アキはどうした?!」


そっと傷付いた雪哉を抱き起こすチューベローズ。

すると雪哉は途切れ途切れに話す。『リッ…リナリアの部下たちに……頼む…アキ…様を…』――そしてパタッと。…――

力尽きた雪哉を前に『雪哉ぁぁ~?!』と、思わず彼の名を叫ぶ聖であった。〝雪哉ぁぁ~〞は、死んではいないが。

するとチューベローズ、うっと涙ぐみながら雪哉の手を握った。そして『あとは任せなさい…』と。――そして『くそっ!!リナリアさんめっ!!』と。

――こうして、チューベローズと聖はアキを救う為、隣国の財閥、リナリアの館を目指し始めるのだった。


――チューベローズと聖は満月の下へと飛び出した。


チュ「急ぎますよ!聖!」


聖「了解~」


するとその時、石畳の道の先から、アキに想いを寄せる、チューベローズのライバル〝クリス〟と、チューベローズに想いを寄せる、クリスの相棒の〝瑠璃〟が血相を変えて走ってくる…――


ク「アキッ…―!アキはどこ?!」


チュ「クリス……アキは…――」


するとクリスは、ライバルチューベローズの事をキッと睨みつける。


ク「…――チューベローズ、先にこの場へと来ておいて、まさかアキを敵に連れ去られた、なんてこと言わないで下さいね…?――ボクのライバルともあろうキミが…――」


チュ「……―ごめん。クリス」


ク「ッ?!お前、まさか本当に、みすみすアキを連れて行かれたのか?!」


クリスはグッとチューベローズの胸ぐらを掴んだ。


聖「っ…―誤解だ!オレたちが来た時には、もう…」


すると瑠璃も、クリスを宥めに入った。


瑠「落ち着いてクリス!……アキを救えなかったのは、私たちも同じ……!チューベローズ様を責めて何になるの?!」


ク「フン!黙れ瑠璃!…―お前はチューベローズが好きだからそう言うんだろう!」


瑠「っ……そっそんなんじゃ……!…」


顔を赤くしながら一瞬チューベローズを見る瑠璃。――だがまたすぐに、恥じらいから視線を反らした。


そして聖はそんな劇の光景を、自身も舞台に立ちながらも、腕組みをしながら冷静に眺めている。
聖は澄ました顔をしながら思っている。〝………。クリスは男の役ってことか。そしてチューベローズも。クリス、チューベローズ、瑠璃、本当は全員女だけど。…なるほど。百合だな。〟と。


――クリスはバッとチューベローズの胸ぐらを放す。


ク「アキを救うのはボクだ!――…行くぞ!瑠璃!」


瑠「あっ待ってクリス!………あっえっと、チューベローズ様…クリスがごめんなさい。では、また……」


クリスはバッと走り去る。そして瑠璃は顔を赤くしながらチューベローズへとそう言うと、クリスを追って走り出す。

そして聖は思っている。〝と言うか瑠璃、何だよ、そのシャイな感じ。シオンさん辺りを参考にして役作りでもしたか??〟と。そんな事を。


聖はチューベローズへと『大丈夫か?』と。するとチューベローズは『あぁ。』と言って頷いた。


チュ「いつもの事よ。クリスはアキを好きだからね…――さぁ聖、こうしてはいられない、ボクたちも行くよ!」


アキを救う為、二人は隣国を目指す――


――
―――そして同じ夜、町外れでの事。


『お嬢さん、金目の物を寄越しなぁ~?』と、盗賊〝ファックス〟が町娘〝イーグル〟を脅していた。

そしてそんな光景を、同じく盗賊役のフェニックスは、何処からか持参したバロック調の豪華な椅子に座りながら眺めている。

〝なぜフェニックス様の目の前で、こんな滑稽な芝居をしなくてはならない?!〟と、イーグルとファックスは居たたまれない気分である。


F「だいたい、イーグル幹部が町娘って何なんスか~?!」


E「オレが聞きてぇよ!ファックス!」


F「ホラ金目の物出せコラ!!」


E「……。何も持ってませ~ん。持っていたとしても、あの椅子よりもずっと価値の低いちっぽけな物だろう…」


ハッとして、フェニックスの方を振り返るファックス。
〝あんな豪華な椅子に座っている盗賊って?!〟と、明らかにフェニックスが劇の役から飛び出している。


FE「……――ファックス、先程からお前は何をしている?金目の物?…――フン、何が欲しい?…――」


〝いや、そういう事じゃないんですよ?!フェニックス様…?!〟と、そう思っているファックスとイーグルである。


FE「仕方のない奴らだ。――ホラ、貰っておけ。ファックス、イーグル。」


F、E「ッ?!」


すると盗賊役のフェニックスが、ファックスとイーグルに向かって、指から外した大粒の宝石がついた指輪を放るのだった。

〝いや盗賊が町娘に宝石恵んでやっちゃってるし?!〟

指輪をキャッチして、〝いやいやいや…フェニックス様…〟と思っているファックスとイーグルだった。

ボスが劇である事を理解していなそうだが、指摘できる筈もなく。

――するとその時、『ワン♪』と言いながら、笑顔で町娘イーグルの愛犬〝鈴菜〟が盗賊フェニックスへと近付いて行くのだった。〝アタシにも宝石ちょうだい♪〟と。

――鈴菜の魂胆が読めたイーグルとファックスは、シレッとした眼差しを鈴菜へと向けている。

『コラ馬鹿犬娘』と言いながらイーグルが鈴菜の襟首を掴む。


鈴「っ?!ガルルルル~!放してご主人様!鈴菜も盗賊さんから宝石貰うの~!」


するとイーグルが『ホ~ラ』と言いながら、フェニックスから受け取った指輪を見せびらかす。


鈴「!!主人っ…―!!私にそれちょうだい♪彗星だって愛犬に金の首輪をつけてあげていたわよ!イーグル様も私に宝石くらいくれなきゃ!」


E「うわっ何だこの犬…いらね~………てかお前台本通りにしろよ?盗賊に襲われてるオレを守ろうとする勇敢な愛犬だろう?」


鈴「なに言ってるの?台本守ってないのはそっちじゃない!」


E、F「………」


するとまた、『金目の物を寄越しなぁ!』『キャー。(棒読み)』と、猿芝居を始める。
すると鈴菜も動き『ガルル~!主人から離れろ盗賊~!』と。


鈴「その指輪寄越せ盗賊ファックスー!」


F「それが狙いか…――可愛くねぇ犬だなぁ……あ~やだやだ。」


するとファックス、指で銃を作り『バーン』と。


鈴「ぅっ…!!前足を撃たれた…!!」


E「鈴菜ー!!可愛くねぇ犬だったが……こうなると涙がっ……」


――その時…――『ちょっと待ったぁ!』と、通りすがりのいい人〝リリィ〟が登場。


リ「大丈夫ですか!お嬢さん!…――ここは私にお任せを。なに、礼には及びませんよ。私はあそこの金髪キャラ男に対して、個人的に気に食わないところがあるだけですので!」


E「………。うん。分かった。それ理由じゃ本当にお礼はしなくて良さそうだな」


F「おいリリィ。根に持ちすぎだろう~。何年前の話だよ?オレらが敵同士だった頃の話だろ~?」


リ「…――覚悟金髪チャラ男!!お前は通りすがりのいい人、リリィによって成敗される!!」


F「………。」


リ「……―――ファックス!私があんたに敵うわけないじゃん?!テキトーに負けてー!!」


F「了解⭐️オレは今からブッ倒れる」


そしてパタッと。
――リリィは盗賊ファックスを成敗した。残る盗賊はフェニックスである。


リ「っ?!―――」


E「……フェニックス様!…これはげっ劇であって……」


…――するとフェニックスはどうしたと言うのか、笑い始めた。


FE「…――フン。グロリオサの娘か。頼もしい…――」


リ「…はい。そうで~す。…」


FE「…――良いだろう。お前の威勢に免じて今回は引いてやろう。グロリオサの娘」


リ「……――」


〝よし!!〟と、イーグルの方を振り向き小さくガッツポーズを作るリリィだった。

こうして通りすがりのいい人リリィは、盗賊を成敗したのだった。


――町娘の愛犬鈴菜の怪我も大事なく、手当てを終えた。
リリィは町娘イーグルへと『礼には及びません!』と。そして町娘イーグルは『はい。では遠慮なく。』と。


――するとその傍らを、チューベローズと聖が駆けて行く…――

すると通りすがりいい人リリィは『待たれよ旅人!何かお困りか!?』と。


チュ「っ?!あなたは一体?!」


リ「通りすがりの〝いい人〞で~す!!」


聖「……。無視して行こう。チューベローズ。いい人は〝いい人〞とは名乗らねぇ。」


するとイーグルも『その通りだろう』と。チューベローズも『では…』と。

――だがすると、通りすがりのお節介が『ちょっ待って待って?!なっ仲間に…―!!』と。

『へ??』と言いながら振り返るチューベローズと聖。


リ「私を仲間に!!」


チュ聖「!!」


こうして、通りすがりのお節介リリィが仲間となった。

――チューベローズはこの場でリリィへと事情を話した。

すると町娘が『町の神殿に行くのです。きっと加護がアナタ方を守って下さいます。』と。

『それならば』と、一行は町娘の案内で町の神殿へと向かった。



―――
――――第八回ブログで感謝企画💖❇️②へ続きます。

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