第九回ブログで感謝企画②💗
※第九回ブログで感謝企画①💗の続きです。
下記からメインストーリーを再開致します↓
――ウルフはチラッと台本を確認する。
台本【魔女の暗示にかけられた娘は、愛と憎しみと悲しみをあらわにし錯乱する】
〝錯乱?!難しっ?!〟と思っているウルフ。――すると明美が『さぁぁ!怒り狂え~!!』と。
――さぁ〝怒り狂って錯乱しよう〞。
W「っおのれ海風~~!!」
雪「違ぇよ!!海風を好きな娘役ですよね?!」
W「運のいい奴めぇ~!!王子当選か~!?オレと海風〝MIXED WORLD〞では中身が入れ替わった仲なのにっ!何故お前だけ王子やってんだ~!!そして何故オレが海風に想いを寄せる娘役なんだぁ~!!」
明「っ……――まぁこれだけ〝怒り〞があれば…良い魔法が使えるわ…!安心をし!…王子の心はアンタのものになる…!」
雪「ウルフ〝劇〞!!」
W「――〝海風様の心がオレのものに?!〞あの人を刺して心中しなくても幸せになれるのかぁ?!」
雪「っ…ちゃんとヤンデレ設定守ってる~…!」
――すると魔女は、怪しげに口角をつりながら、貴族の娘に言いました…――『えぇ。王子を刺す必要はないよ?あの娘を始末してしまえばいいのさ!!』と。
明「とっておきの魔法が出来上がったよ!魔法のお陰で〝娘を殺せ〟と狩人に暗示がかかった!あの娘は森へやって来た狩人に始末されてしまうのさぁー!」
『さすが明美様!』とカラス雪哉。――不思議の泉には王子と娘が映っている。そして狩人が映った。――魔女たちは泉を通して経過を眺めるのだった――
――その頃緑豊かな森の中で、王子と娘とネコ、王子の愛馬は同じ時間を過ごしておりました。
忍「ぅわっ読みました?!海風さん!コノ台本クソですね!」
海「これは酷い。何故オレと忍くんが湖の前で、爽やかに追い駆けっこをしなくてはいけない…」
忍「ぅわっ!?続き読みました?!台本クソですね!綺麗な湖でちょっとパシャパシャ遊んじゃう感じっスよ!」
海「酷い精神攻撃だ…抗議したいくらいだよ…」
〝だが仕方がない…〟と、王子と娘の追い駆けっこが始まりm…―――『勝負です海風さん!〝よ~いドン〞で行きますよ!』『そうだね。駆けっこをしよう』『駆けっこの後そのままシャトルラン⭐️に切り替えていきましょう!良い感じに誤魔化せます!』『とても良い案だね…』…――こうして王子と娘は、湖の前で駆けっことシャトルランで遊びましたとさ。
…―さぁ、続いて湖のシーンだ。
緑「気持ち悪くなりたくないって?なら私に任せなさい!」
忍「??よろしくお願いします!」
ドーン!!☆
忍「わぁー?!」
海「っ…――」
ザッパーン!!
馬(緑)に蹴られた王子と娘は、湖へと落ちたのでした。
二人を突き落とし、『まったく世話が焼けるわね!』と緑。
忍「緑さん手荒いッスよ!!よく雨神の海風突き飛ばしましたね?!本編じゃそのノリで海風に絡める人いませんからね?!」
緑「これもまたブログの魔法!❇️」
――馬へと突き飛ばされた王子と娘は岸へと上がりました。
…――娘は真顔で固まり、パチパチと瞬きをしています。
濡れたシャツから透ける、王子の背中の黒い龍のタトゥーを凝視しながら。
〝オレは本当に、チャイニーズマフィア雨神、海風幹部と何をしているんだろうか…?!〟
改めて疑問が拭えなくなった忍であった。
――こうして気持ち悪くならないように乗りきった二人は、ため息混じりに台本を確認しておりました。台本を確認しながら忍が『そろそろ狩人スかね!』と。
緑「と言うかアンタたち、台本確認しすぎだから!流れくらい頭に入れておきなさいよ!やる気あるの?!」
忍海「〝ないよ〞…」
――〝さておき、そろそろ魔女の暗示にかけられた狩人の登場だろう。一体誰が狩人役だ?〟
すると…――
千「娘かくご~!!」
忍「えっ?!」
忍は突如現れた少女を眺めながら目を丸くしている。〝まかさこの子が狩人?!〟と。――そう、狩人千華である。手にはおもちゃの包丁を持っている。
千華は『え~い!!』と言いながら、おもちゃの包丁を片手にチョコチョコと走ってくる。
〝可愛いな?!突然の癒し!?〟と思いながらも、棒読みで『キャー』と悲鳴を上げる忍。
―その頃の海風、このブログと言う狂気の舞台に頭を悩ませながら、湖の前でため息をついている。
そして『助けろよ王子?!』と、アマリリスにツッコミを入れられている。
『キャー。ちょ~…海風様ぁ~??』と忍。
…―そして〝仕方がない〟と、ようやく海風が振り向いた。〝さぁ娘を助けよう〞
『えーい!』とおもちゃの包丁を突き出す千華。
――すると海風は千華と目線を合わせるようにしゃがみ込む。ヒョイとおもちゃの包丁を掴んで、ニコリとしながら『危ないよ?』と。
そして千華の髪についた花のヘアゴムを指しながら、『可愛いね!お姫様みたいだ!』と話し、千華の頭を撫でている。
…―するとポトッと千華がおもちゃの包丁を落とした。そして『王子さま!』と。
海「おいで!」
千「王子さま!」
両手を広げると、千華が胸へと飛び込んでくる。――千華を抱き上げ、海風はニコリと笑いながら忍、緑、アマリリスの方へと振り返った。
海「HAPPY ENDだね!」
千「千華、海風さんとけっこんする!」
〝いや王子狩人と結婚するなっ!〟と、そう思いながらも微笑ましく思っている三人である。
忍「もう千華ちゃんにヒロイン譲ってやりてぇよ!劇で女の子の夢叶えてあげてぇもん!」
緑「アンタ謝罪ね?千華ちゃん差し置いてヒロイン当選したから」
『すみませんでしたぁー!!』と、心から謝罪した忍であった。
――…そしてこんな光景を、魔女と貴族の娘、カラスは不思議の泉から眺めておりました。
明W雪「……。」
W「ライバル増えてんじゃん?!」
明「予想外だった!クソッ今度こそ!また刺客を!」
〝さぁ刺客を!!〟――魔女たちは再び水面から王子たちの様子を伺い始める――
――狩人の暗示も解け、娘と王子は共に危機を乗り越えたのでした。
だが魔女明美は甘くはありません。続く刺客を娘へと仕向けたのでした…――
さぁ次なる刺客は一体?…――
イベ「ちょっとヒロイン役寄越しなさいよ!!アンタがヒロインとか本当に無駄な時間だから!!」
弥「月!女子の夢〝ヒロイン役〟を何だと思ってる!!その役を頂きにきたぞ!!」
忍「っ?!」
ヒロイン役を狙う刺客…――いや、魔女の差し向けた娘の命を狙う刺客1、2、イベリスと弥生の登場である。
〝美人に責められるのキツイッ…役名“可哀想なヒロイン”ってこういう事?!ヒロインなんてやりたくもねぇのに責められてっ…―オレ可哀想ッ!!〟と、泣きたい思いの忍である。
『寄越しなさいよ!』とイベリス。…―〝イベリス怖っ…!!〟と、アマリリスが引いている。…――と、思っていたところ、イベリスの視線がギロりとアマリリスへと向いた。
イベ「アマリリス!!何ボケッとしてるの?!その男からヒロイン役を引っぺがして私へと献上しなさい!!」
アマ「ぅわっないわ!お前、“良く見た目だけ”であんなにモテてるよな!中身はどうだ!スッカスカだな!」
イベ「何ですってコノケチャップ野郎!!」
アマ「冬眠してこい!イベリコリス!!」
イベ「アンタも〝リス〞だろうが!〝リリス!〞冬眠してこい!」
〝これはネコさんが必死に刺客1と戦ってくれている?!〞と、そんな事を考えながら二人の口喧嘩を眺めている娘たち。
さておき刺客1、2が〝ヒロイン役を寄越せ〞と攻めてきたのでした。そして『謝罪しろー!!』と。
忍「オレはお前らには謝らないぞ!千華ちゃんは文句一つ言わずに狩人役やってたからな?!本当はヒロインをやりたかっただろうに!けれど文句一つ言わずに!オレは謝ったさ!千華ちゃんには!」
弥「千華ちゃんはピッチピチだから焦りがないのさ!〝いつかヒロインになれる希望〞がある!」
忍「いやいや、そんなこと考えて文句言わなかった訳じゃねぇッスよ?!」
イベ「ぅっ…ヒロインになりたい……若くて綺麗なうちに…」
忍「なっ泣いたってムダッス!もしも役の譲渡が認められたなら、オレは千華ちゃんに!」
すると、無言で刺客たちからカッとした目を向けられる忍だった。
〝刺客の女共ッ狂ってやがるっ…―!!…〞とゾッとして後退るのだった。
緑「ヒロイン!今こそ王子呼べっ!!娘では刺客に勝てない!!」
忍「海風様ぁ~?!」
アマ「あ、王子?向こう向こう!狩人と一緒に花かんむり作ってる!」
緑忍「〝海風~?!〞」
すると『なに?また刺客?』と言いながら、花かんむりを被った狩人を抱っこしながら王子が帰ってくる。――そして、王子と刺客2がハッとする。
弥「あの時のっ海の向こうから来たお兄さん?!」
海「また会ったね」
〝椿なにその呼び方?!分かってる?!この人が雨神の海風だよ?!〞と、思っている主人公側。
『え、海の向こうの国の王子だったんですか?!』『違うよ?キミらが始めた劇の中で王子なんだよ』…――と、やはり分かっていなそうな弥生である。
海「カレヌ・ド・ボルドーとオランジェットを劇の城から持ってきたんだ。なかなか美味しいよ。キミも気に入ると思うんだ」
弥「また一緒にお茶飲みますかー!!」
〝椿なんで海風とお茶友達なの?!〞と、思ってる主人公側である。
『ほらラズベリーの紅茶もある』と海風。この二人、お茶する気満々である。
弥「美味し~い!紅茶も良い香りですね~!」
海「おいで千華ちゃ~ん」
弥「あっ!イベリスさ~ん!美味しいですよ~!一緒にどうですか~!」
すると『わーい♪』と千華。『え?!私も良いの?!ヤッタ!!』とイベリス。
〝王子強ぇな?!〟と思っている忍と緑とアマリリスである。
海「緑さん、どうぞ」
緑「あ~女で良かった!素敵なお茶会に招待してもらえる!」
忍アマ「……っ――」
ティーカップを片手に海風にフッと笑われ、〝おのれ海風~?!〞となる忍とアマリリスだった。
※こうしてちょっと意地悪されたけれど、後からちゃんと野郎も混ぜてくれました。
――そしてこんな光景を、やはり魔女たちは泉から眺めておりました。
W「なんで刺客が王子とお茶してるんだ?!また仲良くなってるじゃん?!」
明「王子めっ!さっきから邪魔しやがって!こうなったら!隣国の王子と揉めるように仕向けてやる!女に現を抜かす隙など与えない!覚悟しろ海風!!」
W「ん?!それ本末転倒だろう?!」
雪「なんで標的王子になってんだ?!」
だがプライドを傷つけられた魔女は止まらない。『覚悟海風!!』『海風様を殺さないで~?!オレと心中以外は認めない!(※演技です。)』『ヤンデレッ…』…―さておき魔女の暴走は止まらない。
――その頃の娘と王子。まだ刺客たちと共にお茶会中である。
…―するとその時花畑の向こうから、隣国の王子楓がやってきます。
楓「海風!こんな所でなに現を抜かしている!…―ボクとお前がライバル?…―笑わせるな!お前みたいな奴と一緒にされてたまるか!お前は昨夜も城を抜け出したそうだな!どうかしているよ!」
海「?…―オランジェット食べる?どうぞ。お嬢さん」
楓「っ…―」
忍「海風さん、台本通りに話す楓さんに素で返さないであげてくれません?!」
――さておき気を取り直し、楓は劇を続ける。
隣国の王子楓は息を吸うのも忘れ、娘に見とれております。そう楓王子は一目で娘へと心を奪われてしまったのでした。
楓「なんて美しい娘なんだ!ボクと一緒に国へと来ませんか?!」
――だが娘には、心に決めた方がおりました。そう、海風様です。
忍「喜んで!!楓さんも王子役だったんですね!!オレは楓さんの方へ行きます!!」
アマ「劇の語りを無視すんなよ。そしてまた、台本無視して楓さんを困らせるなよ…」
するとその時、バンとテーブルへと手を突いて海風王子が立ち上がりました。…―そう、娘を隣国の王子に渡すつもりはありません。
海「忍くん、とても良い案だね」
アマ「お前も語り無視すんなよ!」
すると王子と娘は『オレらでENDはホントない』と。
海「忍くんが隣国の王子と結ばれるか、オレが隣国の王子と結ばれるかだね」
忍「海風さんが隣国の王子と結ばれるパターンはないですから。どんな変化球スか?楓さん男役ですよ?…―王子が男色な劇みたいになっちゃうじゃないですか!王道シンデレラストーリーから明後日の方向ッスよ!」
海「あ、そっか。彼女王子役か。じゃあオレは狩人と」
忍「それこそスゲェ変化球ッスけどね」
勝手にヒロインと王子変更を目論む娘と王子。だが語りはそれは…――【娘を取り合い、海風王子と楓王子の戦いが始まります。】と言ったように、許してはくれないのだった。
さぁ王子たちの戦いが始まります。
海「…―オランジェット食べるか銃撃戦するか、選らんでいいよ?――」
楓「…オランジェットでお願いします…」
すると『うん。いい子だね。オランジェット食べてて』と楓をお茶会の席へと案内する海風王子。
〝突然のマフィアの圧力やめろっ!!〟と思っている一同だった。
海風王子との戦いに敗れた楓王子は、娘を諦め泣く泣くオランジェットを食べるのでした。刺客たちに慰められながら…――
アマ「もうただの女子会じゃねーか…」
〝こんな光景、しょっちゅう組織で見てるな…〟と思っているアマリリスである。
――こうして王子と娘は晴れて結ばれました。
だが、魔女の怒りは収まりません。
そして『王子とあの娘が結ばれるのを見ているしかないの?…』と、貴族の娘は顔を被って泣いております。
明「諦めるのはまだ早いよ!全て壊してしまえばいいのさ!そう結婚式をね!」
雪「さすが明美様!挙式とは壊しがいがありますね!」
…―雷鳴と共に、再び魔女の高笑いが響き渡るのだった。
――そしてついに、娘と王子の結婚式の日がやってきました。
忍「オレら、何をやらされているんでしょうね…」
海「早く魔女、この結婚壊しに来ないかな…」
『待ち遠しいですね!』と、魔女の活躍に大いに期待する二人である。
――その時、城全体が雲に覆われ、辺りはまるで夜のように真っ暗になってしまいます。
窓から外を確認すると、空には闇が広がり、大地は氷に覆われています。
これこそ魔女の最大の魔法でした。
…――すると、雷鳴が響くのと同時に魔女が現れました。
そして魔女の傍らには、貴族の娘ウルフが倒れております。貴族の娘は魔女が大きな魔法を使う為の糧とされてしまったのです。…―そう、彼女もまた、魔女にそそのかされ利用されていたのでした。
明「この娘の憎しみの力を利用したのさ!そう全てはこの世界を私の物にする為に!世界は直氷に覆われていく!そしてその氷の世界こそが私の世界!」
すると『お!頼もしい~!』と忍。ヒロイン忍と王子海風に拍手で迎え入れられる魔女であった。――いい加減『こら!忍!海風!』と、他の役者たちから叱られる。
…―さぁ世界は魔女に乗っ取られてしまうのでしょうか?
だがその時、暗い空に一筋の光が走りました。
そしてあの光の先には、箒に乗ったおっちょこちょいの魔法使い、スパイダーがおります。そして相棒のウサギ、瑠璃も一緒です。
スパイダーが箒で空を駆ける度に、まるで流れ星が流れるかのように光るのでした。
そしてスパイダーとウサギの瑠璃は、魔女や王子、娘たちの前へと下り立ちます。
忍「アナタたちは一体?!」
SP「私の溢した粉を浴びた像と、森の精霊に頼まれたのよ!」
瑠「助けにきたよ!娘さん、王子様!」
そう、娘と王子の危機に気が付き、魔法使いにお願したのは、町を見守るあの像と、森で出会った精霊でした。
明「こしゃくな!だが私は負けはしないぞ!!私にはまだ僕(しもべ)がいるのだ!!」
すると魔女が僕を呼びます。――彼らこそ最後の敵。照とリュウでした。
『あ!男だ。コレ今度は茶会通用しねぇかもしれませんね!』と忍。 言って海風を見る。――すると海風がハッとしている。『どうしました?』と忍。すると…―
海「グリフォンの孫、フェニックスの息子、RED ANGELNo.2のリュウ?!」
すると、リュウもハッとする。
龍「海龍の孫、海皇の息子、珠女神の末裔、現雨神幹部の沙海風?!」
〝ついていけねぇよ…お前たちの血筋と肩書き何なの~??〟と、何とも言えない虚しい気分になる忍だった。
すると二人、『話してみたかった!』と。そしてどこからかシャッ!とワインを取り出したリュウ。そしてどこからか、シャッ!とワイングラスを二人分取り出した海風。
忍「何で仲良しなの?!」
そして『劇ならアレ出来るかも』と言いながら、王子役の海風がパチンと指を鳴らした。すると…―
澄「無茶振りすんなコラ!海風!」
言いながらも、じぃやが丸テーブルと椅子二脚を抱えながらサッと参上する。
――こうして二人で語りながら、ワインを飲み始める海風とリュウだった。
そして忍は『ついていけねぇよ!』と照に。『オレもついてけねぇや!』と照。――そして二人、パンと片手同士を打ち、そのままグッと互いの手を握る。そして…――
忍照「〝仲間だ!!〞」
するとグラスを片手に脚を組みながら、『何で仲良しなの?』と、忍をマネして言いながら、海風がクスッと笑ってくる。
〝やかましいわ!!〞と思っている忍と照だった。
――そしてこんな光景を魔女と魔法使い、ウサギは真顔で眺めている。〝何で仲良しなの??私らが聞きたいわ!〞と思いながら。
さておき王子と娘は強かった。――ならばこちらは魔法使い対決である。
SP「彼氏とメチャクチャ良い夜を過ごせる、この私のお手製の秘薬が欲しいかしら!魔女さん!」
明「何それ欲しい!!欲しいです!!」
瑠「スパイダー、それ劇のセリフじゃなくて、本当の話でしょう?…」
SP「フフ!ルゥちゃんもいるぅ??」
瑠「遠慮しておきます…」
そうスパイダーと言う女は、本当のちょっとした〝魔女〞であろう。
――魔女明美は魔法使いスパイダーの秘薬欲しさに、今にも降伏する事でしょう。だがそこに、カラス雪哉が現れます。
雪「そうはさせねぇぞ!魔法使い!」
SP「夜が愉しくなる秘薬だよ!いる??」
雪「……――。〝いる!!☆〞」
瑠「チョロいよアンタたち…」
SP「誘惑には勝てないのよ!〝成敗!!〞」
〝いい魔法使いの戦い方がもう、素のスパイダーだよ…〟と、ガッカリとしている瑠璃。〝箒で颯爽と現れた頃が一番輝いていた〞
――こうして魔女を成敗し、城を覆っていた氷もなくなります。
そして魔女の魔法が解けると、貴族の娘ウルフの意識も戻りました。
意識を取り戻した彼女の瞳には、仲睦まじい王子と娘の姿が映ります。娘は涙を流します。
だがするとそこに、キャットと英二がやって来ました。
C「今までどこに行っていたのよ?!心配かけて!」
英「…――三人でいつまでも片思い。まぁ三人なら悪くねぇんじゃねぇの?…―」
ライバルでもあり友人でもある二人を見ながら、ウルフは涙を流しながら大きく頷きます。例え恋は実らなくても、そこには何よりも美しい絆がありました。
――魔法使いスパイダーは瑠璃と一緒に箒に乗りながら、魔法の粉を城へと注ぎます。
すると氷で枯らされてしまった緑が蘇り、前にも増して城には花々が咲き乱れるのでした。
空には虹が掛かり、純白の鳩が羽ばたきます。
そう今日は娘と王子の結婚式です。
忍「ついに終わりますよ!辛かった!」
海「さっさと終わそう。勝手に語りが物語を進めてくれると思うし」
――語りは進んでいき、ついにフィニッシュ目前だ。
だがその時『ぅわ~ん!!』と泣き声が響く。〝何だ?!〟と振り向く役者一同。…―ついに千華が泣いたようである。
すると海風がハッとする。そして彼は何やら淡々と言った。
海「――ちょっと仕事(マフィア)してくる」
忍「カッコの中が可笑しいんスけど?」
―…劇の語り手の元へと…黒いスーツの怖いお兄さんたちがやって来たのは…この後の話である…
―…そして劇の語りがいきなり…【娘と王子が愛を誓い合おうとした…――〝その時〞!!】と…何か言い始めたのは…ニコリと笑顔で海風が戻ってきた頃の話…――そうこれは…〝本当にあった、怖い話〞である…
――〝その時〞バッと扉が開きます。娘が振り返ります。するとそこには楓王子が立っておりました。
忍「なんかヤバイ圧力くわわって、劇の内容が変わり始めた予感?!」
楓「やっぱりキミを諦める事なんて出来ない!」
忍「楓さん大丈夫?!またオランジェットと銃撃戦で脅されたりしませんでした?!」
楓「ボクの意思だ!ボクと一緒に来てくれますか?!」
忍「まぁこれはこれでラッキー!…―海風様バイバーイ!」
海「バイバーイ!」
忍「結婚相手取られたわりに、爽やかに送り出しすぎ…」
そう娘は、楓王子の事を忘れらずにいたのでした。そして楓王子も。――楓王子は娘を連れて、颯爽と城から去って行ったのでした。
…―娘を連れさられた海風王子は途方にくれております。
するとその時王子の元へと、森で出会ったあの狩人がやって来ました。
城の家来たちは〝城に相応しくない者だ〟と、狩人を追い出そうとします。
けれど王子は『ボクの友達だ』と、狩人を招き入れ、狩人の手を取ります。
――するとその時、狩人の事を金色の光が包みました。
王子は息を呑みます。――光が消えたそこには立派なドレスを着た、可愛らしいお姫様が立っていたのですから。
そうあの狩人は、魔女の魔法で姿を変えられていたお姫様だったのです。
想い合う二人が手を取り合った事で、魔法が解けたのでした。
千「海風さ~ん!」
海「おいで!千華ちゃん!」
王子はお姫様を抱き上げます。
――こうして海風王子と千華姫、楓王子と忍姫は幸せに暮らしたのでした。HAPPY END👼
――――*
劇の幕が閉じ、再び瑠璃、弥生、雪哉も司会のいるスタジオへ。
三人が舞台から戻ると、〝一体何を見せられていたのだろうか??〟と、絵梨、百合乃、陽介、聖、純が真顔で出迎えてくれる。キレの悪い拍手をしながら。
雪「どうだ?キュンキュン出来たか?王道シンデレラLOVEストーリー!」
絵「王道??」
百「変化球の激しいシンデレラストーリーだったわよ…」
弥「そうか?!やってみたら案外悪くなかったぞ!」
百「オランジェット食べながら言うな…」
瑠「千華ちゃんの為に無理くり狩人の裏設定が解禁された伝説の回よ」
そして『千華(子ども)だったから出来た事だな』と、一同はそんな事を話しております。
するとその時…――
―バタ!!
瑠「え?何の音?!」
バッと振り返る一同。
聖「――はい。海風がマフィアである事をたった今知った千華の母親、亜由さんがブッ倒れた音でした」
亜由の元へは亜美、菜津、伊川が向かいました。
瑠「――さておき、今回も誕生日未発表キャラの誕生日を発表です!今回はこの三人!」
楓・1/6
海龍・7/24
海皇・2/24
弥「はい!仕事(マフィア)したら文字数カツカツです!」
絵「また本編と第十回でお会い致しましょう!」
いつも本当にありがとうございます!またお会い致しましょう!
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