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フルーツロール

フルーツロール🍎です(*´∀`)🌹

名前の由来は、“その時食べたかったから”です。

どうぞよろしくお願い致しますm(__)m

小説は基本、ピカレクスロマン🔫の要素が強く、波瀾万丈な物語。そこから少しずつ、幸せを勝ち取っていくような物語だと思います🔫🍀

よろしかったら、フルーツロールの物語を、楽しんで頂けたらと思いますm(__)m

第十一回ブログで感謝企画①🎍

明けましておめでとうございます!

皆様いつも、ありがとうございます!

2022年もよろしくお願い致します!

第十一回、ブログで感謝企画、始まります!

新年一発目の感謝企画の司会は瑠璃と絵梨の二人でお送り致します!


瑠「明けましておめでとうございます!今回は三人のキャラたちの小話を解禁致します!」


絵「三人のキャラ、一体誰なのか?①桜持さん②コウモリくん③グリフォン様でいきます。楽しんで頂ければ幸いです」


瑠「【①桜持さんの可愛い女子計画🌸】【②コウモリくんは恋のキューピッド💞】【③ルシファー(悪魔)かよ…】の三本です!ではさっそく順番に解禁していきましょう!スタート!!」



①【桜持さんの可愛い女子計画🌸】
※時系列・現在(Ⅴから約二年後)

桜持 杏子・最早愛称なのは“モチアンズ”。モチアンズであって決してモチアンコではないし、桜餅でもない。そして当然、ズンダ餅アズミでもない。…――何故か度々色々な人に間違えられるけれど。

――そして皆様知っての通り、桜持 杏子と言えば、非恋愛体質のカチコチ人間である。

…―けれどそう、そんな彼女にも〝春〟がきた。〝彼氏が出来た〟。…―だがそう彼女は、当然訪れたこの“春”に対応できずにいた。

――これはそんな彼女のLesson〝可愛い女子になろう計画〟の話である。


――桜持 杏子、彼女は意気込んでいた。〝私はやれば出来る女なのだ〟と。〝やれば私にだって、THE可愛い女子を演じる事が出来る筈〟だと。

〝まずは手本が必要だ〟と、彼女は休日を使い恋愛映画を見た。だがなぜか…――



【俺が望むならか……君はそうやって、俺の独りよがりにするつもり。】

【貴方の独りよがりにしてしまえば、私の罪は薄れるの。……―――意地悪ね。】



〝彼女も“あの女”同様、完全に手本にする映画を間違えた〞


――そして彼女も何か目指しているモノとのズレを感じたのか、日本茶の入ったゆのみを片手に目をパチパチとさせている。

…―すると、隣の部屋の扉がギィと開いた。そしてそこから桜持の様子を伺っているのは〝奴ら〟であった。『どう??杏子ちゃん!!』『どうだ杏子。目指している女になれそうか?』と…――そうやはり、そもそもこの映画を彼女に貸したのは“この女”、スパイダーであったらしい。そしてバンパイアも一緒である。

――そう、スパイダーと言えば、男受けバツグンのモテ女。ゆるふわ系のTHE可愛い女子である。そう〝見た目だけは〞。
桜持は今回〝可愛い女子を目指す為〞に、スパイダーに協力を仰いだのだった。
『あの女は止めた方が良いですよ!先輩!』『あの女見た目は赤ずきんですが、本性は真逆…!先輩も知っているでしょう?!止めた方がいいですよ!』と、そう言っていた竹成と安田の反対を押しきって。
〝そう彼女はやはり、頼む相手を間違えた〞。


桜「うーん。思っていた感じと少し違うな。…―この映画の男女は何を言ってる?罪の擦り合いとは感心しない。一体何の密会だ!まさかっ計画を企てる犯罪グループの一員か!」


SPV「「………。」」


〝不倫関係の二人の熱烈ラブシーン5秒前!!〞


桜持のこの反応にはスパイダーとバンパイアもお手上げだ。〝恋愛映画にすら見てえなかったの?!〞と。

…――そして映画は熱烈ラブシーンに突入。テレビから聞こえ始めた女の喘ぎ声に、桜持はハッとしてテレビへと向き直る。『まさかっ男が毒を盛ったのか?!』と、そう言いながら。

…―そして向き直ってみれば、サスペンスかと思っていたのに熱烈ラブシーンである。

目を丸くし口をポカンと開けながら、思わずゆのみを落とした桜持だった。…―そして、よく分からない叫び声を上げながら、その場にぶっ倒れる。

『杏子ー?!』『杏子ちゃ~ん?!』と、思わずバンパイアとスパイダーは桜持に駆け寄った。意識が飛んでしまったらしい桜持へと…――


V「杏子!杏子!しっかりしろ!…――というかお前、随分と渋いゆのみ使ってんだな?!はっ羽織ってるの、チャ?!チャンチャンコだし……“可愛い”を演出したいなら、次はマグカップにココアとか…モコモコのルームウェアとかにしたら…どうだろうか…」


SP「……あっ!見てバンパイア!このコケシちゃん、杏子ちゃんにそっくりだよ!可愛いね!色気は無いとは思うけど!」


――桜持は気を失っている。するとその時、コタツの上の桜持のスマートフォンに新規メッセージが表示された。

【お前が食いたがってた栗入りどら焼買ってきたぞ~。今から行くから】


V「あ、コイツ、アイツじゃねぇか?ほら、例の杏子の彼氏」


SP「じゃあ熱烈ラブシーン映しとくか~」


V「……。それは親切心なのか?…」


すると、ニコリと笑いながら『もちろん♪良いムードにする為だよ♪』とスパイダー。『っ?!…――“ニコリ”はズイル。よし、許す』とバンパイア。

――〝バンパイアがスパイダーを甘やかした〞、と言う事で、桜持が気絶している間に、〝映画のエッチなシーンの時に彼氏登場〟という、桜持からしたら迷惑極まりなく、その上顔から火が出るような最悪なシチュエーションのセッティングがされていくのだった。

――玄関の扉が開く音を聞くと、スパイダーは映画を熱烈ラブシーンの3分前へと巻き戻した。そして二人は“邪魔はしてはいけない”と、ベランダから外へと出ると帰って行ったのだった。


――そして部屋には彼氏が。(壮大なネタバレ防止の為、彼氏名は出さずにお送り致します💘)


「あ?寝てんのか…」


“起こすのも可哀想だ”と、彼は彼女の隣へと腰を下ろす。

…――だがそうして何気なく彼女の寝顔を眺めていると、彼女がよく分からない叫び声を上げながら、バッと勢い良く起き上がった。
〝何て声出してんだ?!相変わらず色気ねぇな。…――が、そんなお前に惚れたのはオレか…〟と、そんな事を考えている彼氏さん。


桜「ん?!何故ここに?!…―はッ?!それはもしや、栗入りどら焼!!」


『買ってきた。今食うか?』と彼氏。ほのぼのとした和やかな空気である。…――だがその時、例の熱烈ラブシーンが始まった。

〝何故またこのシーンだぁぁ~?!〟と、絶叫している桜持と、真顔でテレビを眺めている彼氏さん。


桜「ちっ違うんだ…!知り合いが貸してくれた映画であって……!というかなぜ巻き戻っているぅ~?!」


「あ?狙って巻き戻しておいたのか?お前、なかなかやるな」


桜「違うんだ~!!」


――焦った桜持はリモコンを取り早送りをした。〝早くラブシーン終われぇー!!〟と思いながら。…――が、すると間違って巻き戻してたいたらしく、熱烈ラブシーンがリピートである。
桜持はポカンとしながら目を丸くしている。


「…――なぁ、誘ってんのか?――」


桜「はい??」


〝はい?何のこと?誘うって?ああ、つまり栗入りどら焼食べながら、一緒に茶飲みをと?〟

――栗入りどら焼を思いながら、彼女は『いただきます』と。

すると彼は口元を綻ばせながら『…―生意気なやつ』と、そう言って彼女の額を優しく小突いた。そして意地悪に笑いながら、彼も言った。『いただきます』と。

二人の唇が、ソッと重なる――


――【桜持さんの可愛い女子計画🌸・end🍀】――



②【コウモリくんは恋のキューピッド💞】
※時系列・抗争の約一年前


小蝙蝠(シャオビィェンフー)こと、愛称〝コウモリ〟。
コウモリはチャイニーズマフィア雨神(ユーシェン)の可馨(クゥシン)、李羽(リユ)、海風(ハイフォン)、楼姫(ロウジェン)の4人が可愛がる皆の息子である。

そしてそんなコウモリには夢があった。テレビで養子縁組というものの存在を知って以降、それを待ち望んでいるのだ。〝李羽と可馨か海風と楼姫が、お父さんとお母さんになる筈だ!〟と。

〝李羽と可馨か、海風と楼姫の子にしかならないぞ!〟

…――これはコウモリくんが李羽と可馨、海風と楼姫を、どうにか良い雰囲気にしようと目論む日常の話…――いや、〝日常茶飯事な話である〞。


――*Mission1・[海風と楼姫]

――コウモリは子どもながらに鋭い洞察力を持っていた。あの四人が思っている以上に、あの四人の事をしっかりと見ていて、そして四人の関係性を分かっていたのだ。

〝だからどう仕掛けた方が良いのかも分かってる!!〟と、コウモリは床に膝を突き、柱の後ろからそっとターゲットを眺めていた。海風だ。

――そう、コウモリは分かっていた。楼姫にけしかけるよりも、寧ろ海風にけしかけた方が効果的なのだと。

楼姫に海風に大接近するようにけしかけても、彼女は立場を思い思い止まりやすいから。

そして、曾孫の顔を見てから死にたい希望の〝海龍〞だって言っていた。『楼姫から海風にアプローチしても、楼姫の気持ちが一方通行になるだけだ。海風は涼しい顔しかしないだろう。…――コウモリよ。海風から楼姫にいくようけしかけろ。海風に“自分から大接近してしまった”という認識を植え付けるのだ!そして海風の〝オレが楼姫に想われている〟という、その優位な思考を粉砕するのだ!』と。
――そうコウモリと海龍は、歳の差約70にして同盟を組んだ仲である。『…―何を企んでいるんですか?父上』と、海皇には毎度呆れた顔をされているのだが…

さておき〝さぁ、海風にけしかけ、あの優位な思考を粉砕してやろう!!〞…――Missionスタートである。

『ねぇ海風ー!これ見てー!』と、そう呼んで無邪気に笑いながら、コウモリは柱の後ろから飛び出した。
…――すると振り返った海風は、ニコリ笑いながら『コウモリ、どうしたの?』と。
するとコウモリは『ほらコレ!!』と言いながら、大きく〝川〟と書かれた紙を海風に見せた。
ニコリと笑った海風の顔に〝ん?〟と、ハテナが浮かんでいる。…―するとコウモリが、目をキラキラとさせながら話す。


コ「やってみたい事があるんだ!ねぇオレの夢を叶えて!〝親子川の字で眠ってみたいんだ!〞」


海「ううん。コウモリは健気だね。叶えてあげたいけど…―一本足りないよね…オレと二人でもいい?」


するとコウモリが目をウルウルとさせながら『え?川じゃなくて〝リの字〞ってこと?お母さんは…』と。海風は『ごめんな。コウモリ。ほらオレ、付き合ってる娘もいないし』と。

するとコウモリが『だったら誰かに頼んでみる!オレと海風と同じベッドで眠ろうって…!だったら良いよね!』と、そう言いながら走り出す。
『ソレ止めてくれ…コウモリッ…!…』と、海風は苦笑いでコウモリを追って行く。

…――そしてそんな様子を眺めながら、海龍と海皇は『海風もコウモリには振り回されるようだな…―』『…そうみたいですね』と、そんな話をしていたのだった。

そしてコウモリは『あ、そこのお姉ちゃん!!えっとねぇ』と…――。
だが海風は『何でもないよ。ごめんね。』と、女の娘にそうニコリと笑ってから、コウモリを抱えて回収するのだった。

…―そして二人は、そんなやり取りを何回か繰り返したと言う訳だ。


コ「ねぇどうして海風!酷いよ~…だったら、誰になら頼んでもいいの!」


海「誰にも頼まないでくれ…」


コ「誰か、頼める人いないの?!」


海「うん。いないよ」


〝いるんじゃないのかなぁ~?!〞と、鋭く思っているコウモリだった。

…――するとそこに、『海風、コウモリ、そんなところでどうしたの?』と、そう言いながら楼姫がやって来た。
海風は振り返り『楼姫…!…』と、何かハッとしているのだった。…―そしてコウモリは〝あれ??頼めそうな人がいたのかなぁ~??〟と、そんな事を思いながら笑顔である。〝そう、楼姫が来るのを待っていた〞。

…――その時、会釈をしながら近くを女部下が通り過ぎて行く。するとコウモリがその女部下に向かって『あ、お母さん役を探しているんだ!海風とオレと、川の字で眠りたくて!』と。
『え?!』と言いながら、顔を赤くした女部下が振り返る。『え?…』と言いながら、シュンとしながら楼姫が海風を眺めている。〝え~…〟と思いながら、海風は困ったようにコウモリを眺めている。

すると海風は、ニコリと笑いながらコウモリを抱き上げた。『なに言ってるのかな~…?…お母さん役は決まっただろう?』と。

すると女部下は〝ああ…なんだ。びっくりしたぁ…どうせ楼姫さんでしょう〟と、そう考えながら去って行ったのだった。

――海風はコウモリの頭をクシャクシャと撫でながらも『コウモリ、イタズラしすぎないでくれ』と、そう言い聞かせている。…―そして海風の眼差しが楼姫へと向いた。


海「楼姫。コウモリには言い聞かせておくから。迷惑だったら断ってくれて良いよ」


楼「えっと…」


海「コウモリが親子川の字で眠ってみたいんだって。叶えてあげたいけど、付き合ってる娘もいないから困っていて。…――こんな事を頼んでしまってゴメンね。嫌じゃなかったら、三人で一緒に眠らないか?」


楼姫は真っ赤になりながら、目を丸くして固まっている。
そして、海風にとっては気まずい沈黙が流れており、彼は誤魔化し笑いを作ったまま止まっている。〝オレは何を言っているんだろう…。これ大丈夫?新手のセクハラとだけは思われたくないなぁ…〟と、そんな事を考えながら。
…――そしてコウモリはキョロキョロと辺りを見渡しながら『お母さん役~…』と、また女性を捜している。すると、焦った楼姫はハッとしたようだった。


楼「迷惑じゃないよ。私で良ければ…!!…」


海「…良かった…ありがとう。楼姫…」


…――辺りを見渡していたコウモリは振り返る。この一連の流れ〝全て計算通りだ!!〟と、そう満足げに。
そしてコウモリは、見つめ合っている二人を見上げながら、とても幸せそうに笑顔を作った。
そして少年のその幸せな気持ちは、朝目が覚めて、ベッドを出るまでずっと続いたのだった――


――そして後日、雨神本部に〝コウモリちゃんの為に、海風さんが楼姫さんに奥さん役をお願いしたらしい〟という噂が流れる。こうして見事に、〝海風の優位な思考が粉砕〞されたのだった。計画通りである。


――[Mission1・海風と楼姫・クリア💘]――*


――*Mission2・[李羽と可馨]


――この間は上手く海風と楼姫を大接近させる事に成功した。

だがコウモリはまだ満足しない。大好きな人たち同士がもっと仲良くなる為なのだから、いくら貪欲だって良いだろう。
そしてそう、これはコウモリ自身の夢の為でもあるのだから。

〝今日は李羽と可馨を大接近させよう!〟と、今日もコウモリのMissionが始まった。

この二人の場合も、どうすれば良いのかは分かっている。

どう李羽をけしかけたとしても、可馨はボスの娘なのだから、李羽から可馨との距離を縮めにいく事はないだろう。
ならば方法は〝可馨から李羽〟だ。そしてそうなるように上手く誘導するのが良いだろう。

――この日も可馨は李羽を携えながら部屋にいた。腹心である李羽に何か仕事の事で相談をしているようであった。

コウモリは控え目に扉を開いた。そして部屋の中の二人へと『遊びに来たよ…』と。すると可馨が『あら、コウモリちゃん。おいでなさい』と、ニコリと微笑みながらコウモリを招き入れる。――そして可馨は李羽へと『コウモリちゃんも遊びに来たことだし、少し休憩を挟みましょう』と。…――こうしてフリータイムが出来た。

可馨はコウモリの為に、いつも部屋に甘いお菓子を常備していた。『李羽、あれを持ってきて。コウモリちゃんへ』と。そして李羽が返事をして皿に並べたお菓子を持ってきてくれた。そして砂糖とミルクを入れた紅茶を入れてくれた。
お菓子を眺めソファーに座りながら、コウモリは目を輝かせている。


コ「可馨!これってもしかして!」


可「ええ。そうよ。コウモリちゃんが食べたがっていたから、本場のイタリアから取り寄せた〝バーチ・ディ・ダーマ〟よ」


コ「!!可馨ありがとう!用意してくれていると信じていたよ!〝計算通りだ!〟」


可李 「ん??計s…??…」


コ「何でもない♪」


イタリアの伝統焼き菓子バーチ・ディ・ダーマを一つ口に含みながら、コウモリは嬉しそうにソファーで足を振っている。
そして可馨と李羽は微笑ましそうにそんなコウモリを眺めているのだった。

コウモリは焼き菓子を一つ食べると、紅茶を一口飲んだ。


コ「ねぇ“バーチ・ディ・ダーマ”ってどういう意味~」(知ってるのに聞いている)


するとニコリと笑ったまま、可馨は李羽を見る。その顔に書いている。〝イタリア語はあまり知らないわ〟と。


李「イタリア語で“貴婦人のキス”ですね」


可「ああ!言われてみれば唇みたいな形ね!すごいわ李羽!アナタって電子辞書なのかしら!」


『偶然知っていただけですよ』と、そう李羽は言っている。そして可馨はコウモリへと『ですってコウモリちゃん。“貴婦人のキス”よ』と。


コ「ふ~ん。“キス”ってなに?」(知ってるのに聞いている)


可「あらそれ聞いちゃうの?好きな人にチュッてするのよ!唇で!あ、同意の上でね!」


するとニコリと笑いながら、コウモリが『好きぃ』と、甘えるように可馨の頬に唇を当てた。すると可馨は『あらコウモリちゃん、なんて可愛い子なのかしらぁ♪』と、笑顔でコウモリをぎゅっとする。

そして猫の親子のようにキャッキャッ♡としているコウモリと可馨を眺めながら、李羽の時が止まっているのだった。〝この違う空間にいるような気分はなんでしょうか?〟と。

……するとコウモリが、惚けたフリをしながら『李羽も来てよ~』と言ってくる。〝いやオレにどう交ざれと?!〟と、李羽はコウモリに向かって〝オレは子どもじゃないので〟と首を横に振っている。

そしてコウモリが頬を膨らましながら『可馨!李羽が来てくれない!』と。すると可馨が笑顔で振り返り『あら李羽、アナタもおいでなさい?』と、楼姫をお茶会に誘うくらいのノリで言ってくる。〝いや可馨様っオレにどう交ざれと?!〟と、やはり李羽には困惑しかないのだった。

だがやはり可馨は、柔らかく微笑みながら『おいでなさい。アナタも隣に座って』と。李羽は『はい』と返事をして歩を進める。言われた通りに隣へと座った。
…――すると可馨が、そっと頬へとキスをしてくる。
李羽は目を丸くしながら固まっている。
また可馨はニコリと笑っている。『“貴婦人のキス”』と、そう冗談混じりに言いながら。


可「お返しを下さいないかしら?」


言って可馨は手の甲を差し伸べた。

そして可馨の手を取ると、李羽はそっとキスを落とした。彼女の白く美しいその手へと――


バーチ・ディ・ダーマを口を含みながら、コウモリは機嫌が良さそうに、ソファーで足を振っていたのだった――


――[Mission2・李羽と可馨・クリア💘]――*


――そして後日、李羽と可馨にも『川の字やろう!!』と言ってみた。


可「あら、親子川の字で?そうよね!やってみたいわよね」


コ「うん!!それでね、お父さん役は李羽が良いな!!ねぇ?良いでしょう可馨?」


可馨はニコリとしながらコウモリを眺めている。そして何かを考えるように宙を眺めて、指と指を組んだ。
…――そして『あら、それは何て素敵な図なのかしら!!』と、子どもの頃の李羽を思い出しながら言っている。…―可馨の護衛として一歩下がった位置に立っていた李羽が、いきなりむせり始める始末である。

コウモリは『わーい!!じゃあ決まりー!!』と、満面の笑顔。

そして可馨は振り返り『ねぇ李羽!コウモリちゃんと私と一緒に眠りましょうよ!』と。


李「…――可馨様、“寝ずに番をしろ”とのご命令でしたら喜んでお受けいたしましょう。…―そのような意味でよろしかったですか?」


可「?……。よろしくないわよ李羽。〝三人で一緒によ?〟当たり前じゃないの」


李「可馨様、それは困ります。私はもう子どもではありません。男なのですよ……」


コ「〝じゃあ海風に頼む…〟」


李「……。…―とは言いましたがぁ…そんなのは私の下らぬ私情であります。可馨様のご命令の前では何の〝意味もない〞ものでありました。恐れ多いご命令であった為、つい大切な事に気が付けずにおりましたが、信用出来ぬ者を可馨様と同じベッドで眠らせる訳にはいきません!!そうですねぇ、他に信用出来る者と言いましたら確かに海風ですが、わざわざ彼に頼みに行く必要はありません!!〝ここにオレがいるのですから!!〞」


可「あら頼もしいわ!決まりねコウモリちゃん!」


コ「やったー!!」


そしてこの夜も、とても幸せな時間になりましたとさ。


――【コウモリくんは恋のキューピッド💞・end💘】――



――第十一回ブログで感謝企画②🎍へ続きます。

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