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フルーツロール

フルーツロール🍎です(*´∀`)🌹

名前の由来は、“その時食べたかったから”です。

どうぞよろしくお願い致しますm(__)m

小説は基本、ピカレクスロマン🔫の要素が強く、波瀾万丈な物語。そこから少しずつ、幸せを勝ち取っていくような物語だと思います🔫🍀

よろしかったら、フルーツロールの物語を、楽しんで頂けたらと思いますm(__)m

第十一回ブログで感謝企画②🎍


――第十一回ブログで感謝企画①🎍の続きです。

では最後の小話も解禁です!



③【ルシファー(悪魔)かよ…】
※時系列・五十数年前


裏社会を牛耳る最強殺し屋組織〝RED ANGEL〟、そしてそのRED ANGELに負けず劣らず肩を並べる裏組織が〝BLOOD FLOWER〟である。この二つの組織は古くから敵対関係にあり、まさに一発触発と言ったところであった。

そして約五十数年前の両組織の次代の当主、ANGELのグリフォンとFLOWERのサンダーソニアはまさに犬猿の仲であった。…―つまりリュウとウルフの祖父とリリィの祖父である。

サンダーソニアの妻であるシラーは昔を思い出しながら夫に言っていた。『アナタとグリフォンは〝ベルゼバブとルシファー〟のようでした』と。因みにどちらも悪魔の名であるが…―


――さぁ、時のRED ANGEL、青龍の長男として生まれ、いずれは組織のトップになる身でありながら、若くして病でこの世を去り、家督を弟コヨーテへと空け渡した〝ルシファー〟と呼ばれた男…―〝グリフォン〟とは一体、どんな男だったのだろうか?…――


――五十数年前のある春の事。


「たまには良いものだな。部下を連れずに息子と二人だけで出掛けるのも」


当時五歳程であった息子、フェニックスと手を繋ぎながら、この日グリフォンは散歩をしていた。
仕事が早めに片付いたので、〝せっかくだから〟と息子を連れて屋敷を飛び出したのだった。〝ルビアもいればもっと素晴らしい日になっただろう〟と、そんな事を何気なく考えながら。
そうこの日ルビアは友人に誘われ、茶会に出席していたのだ。
すると息子も同じ事を思っていたのか『母様もいれば良かったのに』と。だがすると、少し考えてからグリフォンは言った。『ならばルビアへの贈り物を一緒に選ぼう』と。するとフェニックスは父を見上げながら大きく頷いた。


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共に過ごせぬ時間を、こんなにも残念に思うのだ。

…―ならば離れていた時間さえ、無駄にはしない。

キミへの贈り物を選べば良い――

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――〝今日は良い日になるだろう〟――


――…さぁ果たして、この日は本当に良い日になったのだろうか?良い日であったのか悪い日であったのか、それは彼の感じ方次第であろう――


――『さぁ、何を贈ろうな?…――金は入れてきたぞ』と、グリフォンは満足げに懐から〝財布〟を取り出して見せる。だが、何かが違う…――


「父様、手元をご確認下さい。それは〝財布ではありません〟。取り間違えております。」


「ん?何だと?…―」


「どのように見ても〝手榴弾〞ですね。」


するとグリフォンはハッとする。〝オレとした事が!何だか重いと思っていた!〟と。そして〝クソッ〟と、徐に手遊びしながら手榴弾を真上に放った。


「父様、危ないです。」


「フェニックスよ。手榴弾と言うのは、ピンを抜きレバーを放さなければ爆発しないのだぞ」


放った手榴弾が手元へと戻る。…―すると、ギュッとレバーを握ってしまった。さらに、ピンが指に引っ掛かった。そして『あれ?』〝スポン!!〞『〝抜けたぁー?!〞』となる。〝危ないっ!早くどこかへ投げなくてはッ!!〟

――ポーン!!

そして、〝ふぅ、危なかったぁ〟と一段落である…――

――こうして手榴弾は、どこかの屋敷の塀の向こうへ。

――
―――その頃、塀の向こう側では…――


『あら素敵な噴水だこと。ついに完成したのですね!』と、ブラッド フラワーのシラーが目を輝かせている。サンダーソニアと、当時五歳程であった息子のグロリオサと一緒に。

『いつ水が吹き出るんですか?』と、グロリオサがワクワクとしながら笑っている。


「では、親子三人でカウント致しましょう。3、2、1…――」


――『〝抜けたぁー?!〟』〝ポーン!!〟


――〝ドカァァーーン!!〞


その日、塀の向こうのアホのせいで、ある親子の感動の瞬間が爆風と共に吹き飛んだ。


グ「父上、母上、噴水という物は、こうもダイナミックに水を吹き出す物なのですね!」


サ「訳ないだろう?!」


シ「訳ありません!!」


――そしてその頃塀の向こうでは『……。あれ、この向こう、ブラッド フラワーじゃないか??まずいな。抗争にでも発展したなら面倒なことに』と。

〝さてどうしましょうか??〟と、レッド エンジェルの親子はじっと顔を見合せる。そして…―


「よし。逃げるか!」


〝何とも悪い奴らである〞。

…―だが次の瞬間、爆発で軋んでいた塀が崩れ落ちた。――そして両親子、最悪のご対面である。

『あっ』と言いながら、グリフォンは誤魔化し笑いを浮かべている。そしてサンダーソニアは『あ…あぁ?!』と、信じられない思いでグリフォンを指差している。


「お前かグリフォンー~?!」


『いや財布取ろうとしたわけ~』とグリフォン。〝どんな財布の取り方だ?!〟と、サンダーソニアはカンカンでグリフォンに掴み掛かった。グリフォンは惚けながら両手を上げている。
『財布を!』『だからどんな取り方だぁ?!』すると『あぁ?!だからこうやって!』と、再びグリフォンは懐に手を入れる。そして〝ホラ!〞とまた手榴弾を取り出した。


「〝ホラ〟じゃないだろう?!だいたい、お前の懐には手榴弾が入っているのか?!危なすぎるだろうが?!」


すると『まぁな』と言いながら〝また〞グリフォンが手遊びで手榴弾を真上へと放った。
フェニックスはじっと父を眺めている。〝キャッチするの下手くそなのに…また投げた…〟と、そんな事を考えながら。――すると案の定、またレバーを握った。そして指に引っ掛かった。


――スポン!!


一同「ッ?!」


G「危ない伏せろー!!」


――ポーン!!


サ「お前が言うなー~?!というかッレバー放さずにピンを戻せば良かっただろう~?!」


G「?!気が動転していて忘れていたぁー!!…――助言が遅いぞ!サンダーソニアッ…――」


シ「そもそもっ手榴弾を手遊びで放る事が愚かなのですよ!!グリフォン!!」


――〝まさに正論〞――


――ドカァァーン!!


――こうして、ブラッド フラワーの正門が吹き飛んだ。

人の家の門を吹き飛ばしておいてケロッとしているグリフォンを前に、フラワーの親子は目を疑っている。〝コイツどんな神経してんの?!〟と。


「ルシファー(悪魔)かよ…」


そして怒りに震えながら『お前っ本当に何をしに来たぁ…?!』とサンダーソニア。するとグリフォンが涼しい顔をしながら、『妻への贈り物を探しに』と。〝大層な探し方だなぁ?!〟と、心の底から思っているサンダーソニア。

――そしてグリフォンは閃いた。


G「あ、お前ん家の花買うわ。腕一杯分買う」


サ「…―なら一緒に噴水と正門もな??」


G「…はいすみませんでした。弁償代も一緒に入れてくれ」


――こうしてこの日、エンジェルの親子は腕一杯の花束を買い、何事もなかったように帰っていったのだった。


「まぁ!こんなに見事な薔薇、ルビアは見たことがありませんわ!一体どちらの花屋でこの薔薇を?今度是非、ルビアの事も連れて行って下さいませ!」


「ルビアがこんなに喜んでくれるとは…――。なるほど。財布と手榴弾を取り間違えた事には意味があったのだな――さすがオレ…今日は良い日だなぁ」


「はい??」


〝とんだ迷惑ポジティブ野郎である。〞


――【ルシファー(悪魔)かよ…・end🌹】――*

――――
―――
――


瑠「はい!三つの小話、【桜持さんの可愛い女子計画🌸】【コウモリくんは恋のキューピッド💞】【ルシファー(悪魔)かよ…】いかがだったでしょうか?」


絵「因みに桜持さんVで十字架のネックレスつけていたわりに部屋は和風なんですが、あのネックレスは友人からの贈り物だそうです。
…――あ、あと、そうそう、あの後日スパイダーとバンパイアの二人から、パステルパープルカラーの可愛いマグカップと、モコモコルームウェアを貰ったそうですよ?そしてお返しの品を彼氏と一緒に買いに行ったら、とても良い日になったんだとか🌷」


今や、何やかんやで良い関係になった桜持カップル🌸とハロウィンカップル🎃であるのだった。


瑠「はい、ではまたこんな感じで、キャラたちの小話を解禁していけたらなと思っております!…――では、そろそろお別れのお時間です!またお会い致しましょう!」


では皆様、2022年もよろしくお願い致します!また次回のブログと本編でお会い致しましょう!ありがとうございました!✨🌷

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