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白石

1 吉原1と呼ばれた女

 十年も前の恋が消えていかない。たった1%も減っていかない。罵りあって、憎み合って別れたかった。そうすればきっと、忘れられたのに。そんな綺麗事でしかないだろう言い訳を抱えて、今日も私は大勢の男を騙し続ける。
「したくてしてるソープ嬢やないねん。親のな、借金払わなあかんし、仕方なかってん。でもな、大丈夫や。今はもう、こうやってダーリンがいてくれるはるから。」
私の…