こんにちは、自殺防止課です。

作者高松李子

1話
一人の闘病中の少年の前に、天使と名乗る少年が現れる。自殺防止課所属、コードネーム、B635。彼は人間の自殺を防止する天使だった。闘病に疲れ自殺を願う少年に、死ぬ前の願いを聞き出すと、別の形で叶えたことで自殺を阻止する。
天界へ戻ったB635を待ち受けていたのは自殺防止課部長に自殺防止課次長、…

 死後、人間は天界へ向かう。

 天界は天国、地獄、両者の中間の中界に分かれ、自殺者は中界へ行き、天国か地獄の判定を受ける。

 天界で働く天使、B635は生前の長い闘病生活の経験を活かし、自殺を防止する部署、自殺防止課に史上最年少でスカウトされていた。

 任務を史上最多で遂行し続けるB635だったが、彼の真の目的は生前共に闘病生活を送った、佐藤里穂との再会だった。

 ようやく里穂と再会を果たしたB635だったが、里穂は任務対象者、自殺志願者となっていた。さらに最大の禁忌、自殺の手助けを持ちかけられ、生前の苦しみを知るが故に思い悩む。結果、自身の地獄行きもかえりみず承諾するB635だったが、部長が止めに入る。

 結局、里穂は自殺。B635は天使を辞める決意をする。しかし、自身の苦しみを活かし、同じ境遇の者を助けられること、同じ部署内の天使に自身の存在意義を知らされ、天使続行を決意する。


元の小説はこちら。

https://maho.jp/works/15591670281202595776