悪役令嬢は脳筋につき、断罪回避計画を天才王太子に外注することにした 〜悪役令嬢を極めると、私は聖女になれるらしい!?〜

作者桜香えるる

公爵令嬢ミミィ・ローゼンフェールは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったことに気付いたが、脳筋であるため自分自身で断罪回避計画を立てることは無理だと即座に諦める。だったら、ゲーム知識を提供して頭脳労働の得意な人物に代わりに考えてもらえば良いのではないだろうか。そう考えたミミィが目をつけたのが…

公爵令嬢ミミィ・ローゼンフェールは自分が乙女ゲームの悪役令嬢に転生してしまったことに気付いたが、脳筋であるため自分自身で断罪回避計画を立てることは無理だと即座に諦める。だったら、ゲーム知識を提供して頭脳労働の得意な人物に代わりに考えてもらえば良いのではないだろうか。そう考えたミミィが目をつけたのが、天才と名高いフレイル・トルターニュ王太子殿下。彼は図抜けて優秀な人物だが、ゲームのオープニングで事故死してしまう運命にあった。行事と照らし合わせてまさに今日こそが彼が事故死する日だと気付いたミミィは、慌てて事故発生予定地へ急行して崖下に転落しかけていた馬車を腕力で引き戻した。そして救助した彼に事情を打ち明け、協力を依頼する。自分を救ってくれた彼女に恩を返したいと思いつつも、未来の話を確信を持って語るミミィに半信半疑だったフレイルは、とりあえず直近に何かあるかを尋ねる。そして彼女の言葉通りにクロッカス伯爵領で災害が発生したことで、ようやく彼女の話は確からしいと納得した。そうしてここから始まる脳筋令嬢と天才王太子の協力関係は、二人の運命のみならず、国の命運さえも転換させていくのだった――。